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zoom RSS 第59回 運動とインスリン感受性

<<   作成日時 : 2011/03/29 22:50   >>

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有酸素運動はインスリン感受性を高める!
無酸素運動では筋肉量を増やすが、インスリン感受性の改善は期待できない!
このような説が罷り通っていますが、とんでもない間違いです。
ウェイトトレーニングも同様に、インスリン感受性を高める効果があることは、数々の実験で検証されています。

参考資料
・「Effects of Resistance Training on Insulin Sensitivity in Overweight Latino Adolescent Males」 by University of California
・「Effects of resistance versus endurance training on serum adiponectin and insulin resistance index」 by European Journal of Endocrinology
・「Strength training improves muscle quality and insulin sensitivity in Hispanic older adults with type 2 diabetes」 by International Journal of Medical Sciences

インスリン分泌(Secretion)
インスリンの主な作用は、肝臓での糖新生を抑制し、グリコーゲン合成を促進することで、肝静脈へのブドウ糖放出を抑制します。
一日中ほぼ定量に保たれている分泌を「基礎分泌」と云い、食事をして血液中のブドウ糖の量が増えると大量に分泌されるのが「追加分泌」です。
「追加分泌」により、エネルギーとしてすぐ利用される以外のブドウ糖は、肝臓でグリコーゲンとして、あるいは脂肪細胞で、体脂肪として蓄えられます。そして、血液中のブドウ糖濃度が下がると、この「追加分泌」は次第に低下します。ブドウ糖(グルコース)は最もインスリン分泌を刺激する栄養素です。余り語られませんが、次いでタンパク質もインスリンの分泌を昂進させます。

インスリン抵抗性(Resistance)
インスリン抵抗性とは、インスリンは充分に分泌されているにも拘わらず、血糖値が下がらない状態をいいます。肥満で脂肪細胞が膨らむと、インスリンの働きを向上させるアディポネクチンが出なくなり、その一方でインスリンの働きを悪くするTNA−αや遊離脂肪酸が分泌され、その結果、インスリン抵抗性を惹き起こすと考えられています。また、骨格筋の血流の減少などもインスリン抵抗性が出てくる要因のひとつです。現在では肥満をはじめとして、糖尿病、高血圧、高脂血症などといった現代人を悩ます生活習慣病の根本的な背景メカニズムの一つとして捉えられています。

<インスリン抵抗性の原因>
1. 遺伝
2. 肥満
3. 運動不足
4. 高脂肪食
5. ストレス
6. アルコール

インスリン感受性(Sensibility)とインスリン受容体(Receptor)
インスリン分泌量や働きに問題なくても、インスリン受容体が作用しないと、細胞へのブドウ糖の吸収がうまくいかず、血糖値を下げることができません。つまり、インスリン感受性とは、ブドウ糖と結びついたインスリンを受け取るインスリン受容体の働きということです。

<研究報告>
インスリン感受性に関し、その他に色々なことが解明されてきているので、その一部を紹介します。

 脂肪細胞で転写因子Foxc2の発現レベルが増えるとインスリン作用が高まる。

参照資料
The American Diabetes Association
「The Adipocyte-Expressed Forkhead Transcription Factor Foxc2 Regulates Metabolism Through Altered Mitochondrial Function Diabetes February 2011」

 内臓肥満の要因となる白色脂肪細胞で、インスリン受容体にある「チロシンキナーゼ-1(Dok1)」と呼ばれる蛋白質に着目し、ハツカネズミに脂肪の多い食事を与えると、Dok1のはたらきを抑えたハツカネズミは、脂肪細胞が大きくならず肥満が抑制されることが、神戸大教授によって確かめられました(2008年01月)

 通常グルコースは、GLUT4と呼ばれるグルコース(糖)輸送体タンパク質によって、血液中から細胞内へ吸収され、グリコーゲンへと合成されます。GLUT4は血液中にインスリンが存在するときにだけ細胞の内側から表面上へ移動して、細胞への糖の取り込みを促進し、インスリンの作用がないときには働かない。この現象はインスリンによるGLUT4のトランスロケーションとして知られています。しかし最近の研究によって、インスリンと無関係に「運動刺激」が、GLUT4のトランスロケーションと発現数そのものを増加させ、筋肉細胞内へのグルコース取り込みを昂進させることが判りました。筋肉細胞が、運動で枯渇したグリコーゲンをただちにリローディングするためです。
ここで云う「運動刺激」とは、ウェイトトレーニングと有酸素運動の両方を指します。従来は有酸素運動だけと指摘されてきましたが誤りです。また、低強度よりも高強度の方が、より効果的であることも検証されています。

参考資料
・American College of Sports Medicine
「Effect of Training with Different Mechanical Loadings on MyHC and GLUT4 Changes」
「Cycle Training Increased GLUT4 and Activation of Mammalian Target of Rapamycin in Fast Twitch Muscle Fibers」
・American Diadetes Association
「Strength Training Increases Insulin-Mediated Glucose Uptake, GLUT4 Content, and Insulin Signaling in Skeletal Muscle in Patients With Type 2 Diabetes」








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