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zoom RSS 第183回 ダイエットとリバウンドのメカニズム

<<   作成日時 : 2011/12/14 06:01   >>

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食事制限によるダイエット後に、食事を普通に戻すと、一体どのようなことが起こるのか詳しく説明します。

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ダイエット
カロリー制限や炭水化物を減らすやり方でダイエットを始めると、それに順応して様々な変化(アダプテーション)が起こります。

プラス効果
・血中グルコースとインスリンが低減し、脂肪分解が活性化します。

・カテコールアミンの分泌が昂進し、エネルギー源として脂肪の使用率が高まります。
因みに、カテコールアミンとは、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンを総称した副腎質ホルモンのことで、血糖値を高める作用があります。

・血中脂肪酸が増えます。

・肝臓や筋肉組織で脂肪燃焼が促進します。

・肝臓や筋肉内のグリコーゲンが枯渇し、エネルギー源として脂肪酸の使用が高まります。

・血中脂肪酸の濃度が高まると、短期的にインスリン抵抗性が生じてエネルギーとしてのグルコースの使用が低下し、脂肪酸化(脂肪燃焼)が高まります。

マイナス効果
・インスリンの分泌低下は脂肪分解に繋がりますが、同時に他の問題が出てきます。つまり、テストステロンが性ホルモン結合グロブリン(SHBG: sex-hormone binding globulin)と結び付き、活性型のフリーテストステロンレベルが低下します。

・コルチゾルが増加し、肝臓でのタンパク質からグルコースへの変換を活性化させると同時に、タンパク質の分解を昂進させます、更に、ロイシンに悪作用しタンパク合成(同化)を損ないます。

・筋肉のエネルギー状態が低下し、タンパク合成が損なわれます。

・T3・T4とは、血液中の甲状腺ホルモンのことで、糖の代謝やたんぱく質合成など、人間のエネルギー代謝をおこなうために分泌される物質ですが、血中脂肪酸の濃度が高まると、このT4の肝臓への取り込みが損なわれます。更に、通常T4はT3に変換されますが、肝臓代謝に変化が生じこの作用が損なわれます。

・血中脂肪酸濃度が上昇すると、組織が甲状腺ホルモンそのものに抵抗性を持つようになります・・・これは、ダイエット中に甲状腺ホルモンを体内補充しても、全面解決に至らない理由の一つでもあります。ダイエット開始後3〜4日位で神経系出力に乱れが生じます。甲状腺、インスリン、レプチンが低下し代謝低減の大きな理由になります。インスリン様成長因子1(IGF-1)は、主に肝臓で成長ホルモン(GH)による刺激の結果分泌されるものですが、肝臓代謝の変化はこのIGF-1の分泌を損ないます。

カロリー制限するとレプチンが減少し、筋組織、肝臓組織、脂肪組織に色々な影響が出てきます。加えて、胃から分泌される摂食を昂進するホルモンであるグレリンの分泌が上昇します。これらホルモンの相互作用で脳の外側視床下部に、あなたが十分に食べていないと云う信号が送られます・・・(註)直ちに作用されず、体が反応するまで時間差があります。。

・NPY(神経ペオチドY)、CRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)、POMC(プロオピオメラノコルチン)、Alpha-MSHなどの神経化学物質、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、テストステロン、及びコルチゾルに悪影響を及ぼします。テストステロンの低下と更にコルチゾルの増加は筋量にマイナス要因となります。

こう云った変化が生じる理由は、簡単に言うと二つです。
一つは、生存の危機から脂肪の減少率を低下させ、体を非活動化させることにあります。その一環として、もちろんタンパク合成、再生産機能、免疫機能、男性機能と云ったものも非活動化し、これらは飢餓で死に直面すると殆ど機能しなくなっています。
二つ目は、再び食べたときに、脂肪が加速的に元の状態に戻るようにするためです。

御如才なきことながら、脂肪はダイエットや健康の大敵として認識されていますが、生体の重要なエネルギー源であることも忘れてはいけません。体温を保ったり、皮膚や内臓を外部から保護し、血圧や筋肉の働きに大きく関与する欠かすことのできない重要な栄養素なのです。

過食
食事制限をすると上記のような変化が起こりますが、再び食事量を戻して普通に食べると逆の作用が生じます。
そもそも人間の体は、栄養過剰より栄養不足に対して防衛反応が強いので、一般的に云って、減量よりも太る方が簡単なのです。
レプチンを正常レベル以上に高める様々な研究結果が報告されていますが、多量投与しない限り、レプチンが正常レベル以上に高まることは殆どありません。そこれには幾つかの理由があります。
ひとつは、レプチンが正常レベルであれば基本的に100%の信号が送られ、体のシステムが正常であることを脳に伝達します。従って、レプチンが100%を超える信号を送ることは、そんなに起こるものではありません。
もうひとつはレプチンン抵抗性の問題で、人によって程度差がありますが、レプチンレベルが昂揚すると抵抗性が高まります。

扨て、レプチンを正常レベル以上に高める話は本来の主旨ではないので、ダイエットで生じた変化(アダプテーション)の逆戻りについてお話します。それは勿論、痩せ具合、ダイエット期間、過食期間に依り違ってきます

・摂取カロリーと炭水化物を増やすと、血中グルコースとインスリンが高まり、テストステロンと性ホルモン結合グロブリンの結合が逆行し、コルチゾルも低減します。

・炭水化物を増やすと、肝臓と筋肉内のグリコーゲンが増えます。筋肉内では脂肪酸化が低減し、タンパク合成が高まります・・・同時にインスリンとテストステロンが増え、コルチゾルが減少します。

・インスリンが増えると血中脂肪酸の濃度が低くなり、インスリン感受性が高まります。
骨格筋のインスリン感受性は、運動を増やすことにより更に高まります。

・血中脂肪酸が減少すると、T4の肝臓への取り込みや、T4からT3への変換が促進されます。
同時に、神経系も改善し代謝が昂進します。

・ダイエットで生じたアダプテーションは、過食するとある程度の状態に戻ります。
体脂肪の変化が生じるよりいち早くレプチンがインスリンと共に高まり、グレリンが減少します。
そして視床下部に再び食べていると言う信号が送られ、アダプテーションが逆行するのです。
NPY(神経ペオチドY)、CRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)、POMC(プロオピオメラノコルチン)などが標準に戻り、ホルモンを標準化させます。


まとめ
食事制限でアンダーカロリーにすることは、脂肪減少には必要なことですが、筋量には常にマイナス要因となります。
上記で書いたことを一覧表にまとめると次の通りです。

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<参照記事>
「Calorie Partitioning Part2 by Mr Lyle McDonald」をダイジェスト(要訳)

<関連記事>
第121回の「肥満遺伝子の影響度は僅か1%以下です!」
第178の「肥満のメカニズム」
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