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zoom RSS 第839回 高タンパク食がエネルギー消費に及ぼす影響

<<   作成日時 : 2015/03/17 11:25   >>

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米国George Mason大学George A. Bray らによる研究報告です。

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American Journal of Clinical Nutrition
March 2015
Effect of protein overfeeding on energy expenditure measured in a metabolic chamber

背景:
摂取量が消費量を上回るように過食するとエネルギー消費量は増えるが、体組成の変化、体重増加、または食事に如何に迅速に関連するかは不明である。

目的:
25名の男女に24時間代謝測定室ですごしてもらい、エネルギー収支バランスがオーバーカロリー(摂取量>消費量)の条件下で、脂質又はタンパク質を増やすとエネルギー消費量にどのように影響するか定量化することである。

デザイン:
・無作為化比較試験
・摂取量が消費量を〜40%上回る条件設定下で、タンパク質の構成比率が5%、15%、または25%の食事を摂取
・オーバーカロリー食スタート1日、14日、及び56日後の24時間エネルギー消費および睡眠時エネルギー消費を測定
・57日目はベースライン時の食事に戻して同様の測定を実施
・代謝および筋肉代謝の分子マーカーは骨格筋生検標本で測定

結果:
脂質過多の低タンパク食グループでは、オーバーカロリー食スタート日の24時間エネルギー消費および睡眠時エネルギー消費の増加は認められなかった。
タンパク質の摂取を増やした群では、24時間エネルギー代謝および睡眠時エネルギー消費の増加が認められた(r = 0.50, P = 0.02)
8週間の期間では3群共に24時間エネルギー消費はタンパク質の摂取量と相関したが(r = 0.60, P = 0.004)、エネルギー摂取量とは相関しなかった(r = 0.16; P = 0.70)
睡眠時エネルギー消費は低タンパク食グループでは変化がなかった。
ベースライン表面積では24時間エネルギー代謝の増加が予測された。
タンパク質および脂質の酸化はオーバーカロリー食の期間中に相互に関連した。
実測した24時間エネルギー消費は予測よりも大きかった・・・days 1 (P ≤ 0.05), 14 (P = 0.0001), 56 (P = 0.0007)
脂肪量の変化とエネルギー消費量の変化には関係は認められなかった。

結論:
過剰エネルギーが脂質であれば24時間エネルギー消費量は急性的に増えなかったが、ゆっくりと体重が増えた。
過剰エネルギーがタンパク質の場合、24時間エネルギー消費量と睡眠時エネルギー消費量は急性的に増えた。
24時間エネルギー消費量と最も強く関係するのは、骨格筋 or FFM以外の他の組織での変化であった。

マイコメント(補足説明)
健康だが座りがちな男女25名を被験者
年齢18〜35歳
BMI平均25.2(19.7〜29.6)
試験期間は10〜12週間でリサーチセンターの24時間代謝測定室で行った。
最初の13〜25日間はベースライン期間として、体重安定化のための維持カロリー食を割り当て、栄養比率はタンパク質15%、炭水化物60%、脂質25%とした。
残りの8週間は下記の通りタンパク比率の異なるオーバーカロリー食(+39.4%;95%CI 37.3%〜41.5% ⇒ 954 kcal/d;95% CI 884〜1022 kcal/dに相当)を割りあてた。
・介入群1(低タンパク質食):タンパク質6%、炭水化物42%、脂質52%
・介入群2(標準タンパク質食):タンパク質15%、炭水化物41%、脂質44%
・介入群3(高タンパク質食):タンパク質26%、炭水化物41%、脂質33%
介入期間の炭水化物の摂取量は略一定とした。

介入終了後57日目はベースライン時と同じ食事を割り当てた。

タンパク質の摂取量は次の通り
低タンパク質食群:47g(95% CI, 42.7〜50.5 g/d)
標準タンパク質食群:139g(95% CI, 117〜162 g/d)
高タンパク質食群:228g(95% CI, 188〜268 g/d)
ベースライン:90.2g(95% CI, 83.6〜96.9 g/d)

<ご参考>
本研究では同研究者による先行研究のデータが使われています。
ご参考の一助として、先行研究の内容骨子を一覧表にして、簡単な補足説明を付しておきます。

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体重は性別や人種に関係なく全ての群で増加しました。
低タンパク群の体重増加が最も低く、他群の半分になっています。
その理由はLBMが増えなかったからに過ぎません。
体脂肪量は全群共にほぼ等しく増えていますが、LBMの増加は標準タンパク食群と高タンパク食群のみです。
オーバーカロリー食に因り、標準タンパク食群と高タンパク食群の安静時代謝量は有為に増えましたが、主に最初の2~4週間でした。低タンパク群では安静時代謝量の増加は認められませんでした。つまり、安静時代謝量はタンパク質の摂取と正相関するということです。
亦、タンパク質の摂取を増やすとLBMと体脂肪が増えましたが、体脂肪の蓄積には変化はなく、食事の代謝効率の違いが認められました。低タンパク食群では過剰エネルギーの90%以上が体脂肪として蓄積され、標準タンパク食群と高タンパク群では体脂肪の蓄積は50%でした。

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