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zoom RSS 第972回 カロリー制限しながら運動してもベージュ細胞は活性化しない

<<   作成日時 : 2016/09/22 12:21   >>

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“運動や食事制限でエネルギー収支バランスがマイナスに転じると、白色脂肪組織内に褐色様Brite細胞が形成され、延いては体脂肪の減少をもたらす”という仮説が先行研究で示されていますが、英国Nottingham大学、Royal Veterinary College 、King’s College London、カナダBrock大学などによる共同研究チームから 『肥満女性79名を対象に、1日当たり約200kcalのカロリー制限をしながら、週5回x16週間のエクササイズをやってもらったが、熱産生を促すUCP1の発現量は高まらず、褐色様Brite(ベージュ)細胞の形成も認められなかった』旨の、先行研究を否定する報告が発表されました。

American Journal of Clinical Nutrition
First published August 3, 2016
Biomarkers of browning of white adipose tissue and their regulation during exercise- and diet-induced weight loss


背景:
運動や食事制限でアンダーカロリーにすると、褐色様脂肪細胞(ブライト)が形成され、ヒトの皮下白色脂肪細胞の質量が減少するという仮説がある。しかし、ブライト細胞形成のバイオマーカーの有効性はヒトで確実に評価されておらず、ブライト細胞の形成と体重の減少を結び付ける臨床データも僅かしかない。

目的:
肥満/過体重の女性79名を対象にして、脂肪細胞のPPAR受容体に結合してインスリン抵抗性を改善する抗糖尿病薬“シグリタゾン”と初代脂肪細胞を用いて、ブライト細胞の形成のための一連のバイオ マーカーを厳格に評価し、皮下白色脂肪細胞におけるバイオマーカー遺伝子の発現をもって “運動+カロリー制限の組合せ”で体組成が変化することを明確に出来るかどうかを決定した。

デザイン:
遺伝子発現はエクソン DNA マイクロアレイと抗糖尿病病薬ロシグリタゾンで治療した肥満抵抗性/肥満感受性のマウスの脂肪前駆細胞を介して解析した。そこから得たバイオマーカーの評価は、肥満/過体重の女性達に1日当たり約200kcalの食事制限に加えて週5日x16週間の運動をやってもらい、その前後に収集した白色脂肪細胞RNA由来のデータと対比して行った

結果:
一般的に用いられるBrite遺伝子マーカーの 40%gaエクソンやひずみ特異的調節を示しました。
バイオ マーカーはヒト白色脂肪細胞の減量とは正相関していなかった。
脱共役タンパク質UCP1の発現量が少ないにも関わらず減量幅は有意に大きくなっていた(P = 0.006, R2 = 0.09)
フォローアップ大域解析で、161の遺伝子が減量と共変動しており、それらはCCAAT/エンハンサー結合タンパク質α活性化(z = 2.0, P = 6.6 × 10−7)、肝臓X受容体α/βアゴニズム(z = 2.1, P = 2.8 × 10−7)、レプチン様シグナリングの阻害(z = −2.6, P = 3.9 × 10−5)と関連していることが分かった。

結論:
79名の過体重/肥満女性を被験者として、カロリー制限しながら運動を週5日x16週間続けてもらったが、UCP1の発現量は増えていなかった。また、先行研究で示されたようなBrite細胞形成による脂肪組織の分子的リモデリングは認められなかった。

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