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zoom RSS 第996回 心血管代謝疾患死と食事パターンとの関連性

<<   作成日時 : 2017/03/11 05:42   >>

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米国Tufts大学Renata Micha et al.から、「特定の食品や栄養素の不最適な(suboptimal)摂取量が、心臓病/脳卒中/2型糖尿病による死亡にかなりの割合で関連する」ことが報告された。糖質制限で肉はたくさん食べても良いと薦められているが、やはり非加工/加工のレッドミート摂取には注意した方が良いようだ。

画像


JAMA
March 7, 2017
Association Between Dietary Factors and Mortality from Heart Disease, Stroke, and Type 2 Diabetes in the United States


論文タイトル:
食事因子と心臓病/脳卒中/2型糖尿病による死亡率との関連(米国)

目的:
米国成人における心臓病、脳卒中、および2型糖尿病に起因する死亡率(心血管代謝疾患死)と食事因子10アイテムの摂取量との関連性を評価すること。

デザイン/設定/被験者:
National Health and Nutrition Examination Surveys (1999-2002: n=8104; 2009-2012: n=8516)のデータを用いて相対リスクを評価した。
前向き研究/臨床トライアルのメタ解析から食事と疾患の相関性を推定し潜在バイアスを評価した。
National Center for Health Statisticsから疾病別死亡率を推定した。

暴露:
10項目の食品/栄養素の摂取量と心血管代謝疾患の関連性…果物、野菜、ナッツ & 種子、全粒粉、未加工赤身肉、加工肉、砂糖甘味飲料(SSB)、多価不飽和脂肪、シーフード/オメガ3脂肪酸、ナトリウムなど。

主要アウトカムと評価:
2012年の心臓病、脳卒中、および2型糖尿病による死亡の推定絶対数およびパーセンテージ。
2002年から2012年の間における疾患特異的および人口統計学的(年齢、性別、人種、教育)死亡率と傾向についても評価した。

結果:

2012年における米国成人の心血管代謝疾患死はトータル702,308件

<内訳>
心臓病506,100件
・冠状動脈性心臓病371,266件
・高血圧性心臓病35,019件
・その他の心臓血管疾患99,815件

脳卒中128,294件
・虚血性卒中16,125件
・出血性卒中32,591件
・その他79,578件

2型糖尿病67,914件

これらの中で、推定318,656件(95% uncertainty interval [UI], 306 064-329 755; 45.4%)の心血管代謝疾患死がsuboptimal摂取量と相関していた…男性で48.6%(95% UI、46.2%〜50.9%)、女性では41.8% (95% UI, 39.3%-44.2%)

(注)Suboptimal=最善には及ばない、次善の、準最適な


25〜34歳の若年層では64.2% (95% UI, 60.6%-67.9%)
75歳以上の高齢者では35.7% (95% UI, 33.1%-38.1%)

黒人では53.1% (95% UI, 51.6%-54.8%)
ヒスパニック系では50.0% (95% UI, 48.2%-51.8%)
白人では42.8% (95% UI, 40.9%-44.5%)

低学歴では46.8% (95% UI, 44.9%-48.7%)
中間層では45.7% (95% UI, 44.2%-47.4%)
高学歴では39.1% (95% UI, 37.2%-41.2%)

食事関連の心血管代謝疾患による死亡数の中で最も大きかった食事摂取パターン

・高ナトリウム摂取 (2012年の死亡数66,508; トータル血管代謝疾患死の9.5% )
・低ナッツ/シーズ摂取(59,374; 8.5%)
・高加工肉摂取(57,766; 8.2%)
・低海産物ω3摂取(54,626; 7.8%)
・低野菜摂取 (53,410; 7.6%)
・低果物摂取(52,547; 7.5%)
・高SSBs<加糖飲料>摂取(51,694; 7.4%)

2002年から2012年で人口調整後の心血管代謝死亡率は年間26.5%減少した。不飽和脂肪酸の摂取不足(−20.8% relative change [95% UI, −18.5% to −22.8%])、ナッツ/シーズの摂取不足(−18.0% [95% UI, −14.6% to −21.0%])、加糖飲料の過剰摂取(−14.5% [95% UI, −12.0% to −16.9%])が、この減少に最も大きく関連した。

最大の増加は非加工の赤肉(+14.4% [95% UI, 9.1%-19.5%])と関連した。

結論および妥当性:
食事パターンを構成する因子が、心臓病/脳卒中/2型糖尿病による死亡に大きな割合で関連していることが推定された。これらの結果は、優先度の特定/公衆衛生計画ガイド/食習慣の変容および健康改善のための戦略策定を導くのに役立つであろう。

<ご参考>
red meatを本ブログでは「赤肉」と訳していますが、日本で日常的に使われる「脂身の少ない赤身肉」の事ではありません。red meatの定義は、文化、地域、経時、業界により異なりますが、「牛肉、豚肉、羊肉(マトン)、馬などの成獣肉で、生の状態での肉色が赤色系であるもの全般を指す識別用語」だと考えて頂いて結構です。因みに、霜降りの牛肉もred meatです。一方、red meatに対して鶏肉、魚肉、ウサギはwhite meatに区分されます。豚肉は加熱料理すると白色になりますが、生では赤色系なのでred meatです。仔牛(milk-fed veal)、仔羊(ラム)、仔豚はwhite meatに区分されています。アヒル(duck)とガチョウは、解釈が往々にして変わりますが基本的にred meatです。







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