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<<   作成日時 : 2017/10/29 09:29   >>

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じゅわりんこぷるりんこぽにょりんこ
この論文は結論だけでなく全体を読むことに意義があります。


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Mayo Clinic proceedings
2017 October
Weight Gain in Women at Midlife: A Concise Review of the Pathophysiology and Strategies for Management

Mayo Clinicは、“クリニック”という名称がついていますが、米国の最大手総合病院です。


加齢に伴い体重が増えるのは珍しいことではない。特に閉経移行期の女性の間では共通していることである。(1)
もともとのボディサイズや人種/民族性とは関係なく、平均すると中年期(50歳〜60歳)に1年で約1.5ポンド(0.7kg)増える。(2,3)
米国では、40歳から59歳の女性の約2/3、また60歳以上の女性の約3/4がBMI>25 の過体重で、これら年齢層の半数がBMI>30の肥満である。(4)

また、閉経後の女性は体脂肪分布に変化が起きる…つまり、閉経前の女性がいわゆるガイノイド型(洋ナシ型肥満、皮下脂肪)の体脂肪分布であるの対し、アンドロイド型(リンゴ型肥満、中心性肥満、内臓脂肪肥満、腹部肥満)の体脂肪分布となる。(3)
内臓脂肪の増加による肥満は、代謝障害と閉経後の主要な死因である心血管疾患のリスク増加と関連している。(5)
肥満の中年女性はまた重度のホットフラッシュ(火照り)や性的不全の症状を頻繁に訴えている。(6,7)

中年女性は加齢とは別に、体重増加を促す女性に特有の潜在的な諸要因…エストロゲン枯渇、気分障害、睡眠障害など…と密接に交絡している。(4)
中年女性の体重管理を最適化するためには、ライフスタイルの推奨事項と併せてこれら要因を同定・対処していく必要がある。

このコンサイス・レビューでは、体重増加の病態生理学について議論し、女性の中年以降の体重増加の管理に関する実践的な推奨を行う。


加齢 vs 閉経/更年期
加齢は男性/女性いずれにおいても体重の増加と関連しているが、加齢 vs 閉経が相対的に体重増加にどのように関連しているかについては論争がある。(3)
しかし、先行研究のほとんどは、中年女性の体重増加は主として加齢と生活習慣の変化に起因するといういう理論を支持しており、加齢調整後に閉経そのものが有意な体重増加をもたらさないことを示している。(3)

更年期以降のエストロゲン欠乏は全身の脂肪の増加のみならず、LBM(除脂肪体重)の減少をもたらすので、差し引きすると体重への影響は殆どない。それゆえ、更年期のみに関連した体重への影響は殆どない。(8)
女性は更年期であることとは関係なく加齢とともに体重が増加する傾向がある(3,9,10)…この体重増加は加齢および生活習慣の生理学的変化の結果である。

加齢はLBM(筋肉)の減少をもたらし安静時代謝率を低下させる。(11)
加齢はまた身体活動の低下と関連するが、軽微であるがため個人によって容易に知覚されない可能性がある。(12)
女性の双子の研究では、体重に影響を及ぼす環境要因の中では身体活動が最も重要であるとされている。(14)

50歳から64歳の女性を対象とした研究では、通常の身体活動をしているのは約半数で、高強度の運動をしていると報告したのは4分の1にとどまっている。(15)
加齢は基礎代謝量と総エネルギー消費の両方を減少させるので、カロリー摂取量を調整したり意識的に身体活動量レベルを上げない限り、エネルギー収支バランスはプラス(摂取カロリー>消費カロリー)に転じて体重増加をもたらす。

中年女性では睡眠障害も体重増加をもたらす。(4)
睡眠障害の潜在的な要因として、夜間の血管運動症状(夜間の発汗)、気分の問題、閉塞性睡眠時無呼吸、低エストロゲン状態の直接的な影響などが挙げられる(16)。
慢性的な睡眠不足は、日中の疲労を増加させ身体活動を低減させると考えられている。 68,000人以上の女性を対象とした調査では、毎晩7時間以上寝る人よりも5時間以下の人の方で体重が増えた。(17)
更年期障害や閉経後の女性の4分の1にまで影響すると言われる気分の問題も、健康な生活習慣を採り入れる妨害となり体重増加につながる。(18)
更年期はそれ自体が体重増加に実質的に影響するとは思えないが、腹部への体脂肪分布をもたらし、腹部の体脂肪を増やす加齢/総脂肪量/身体活動レベルを調整してもその影響は持続する。(3,5,19)
換言すると、年齢とBMIが同等の女性では、閉経前の女性と比較して閉経後の女性は腹部の体脂肪率が高くなる傾向が見られる。実際に、内臓脂肪量は閉経前の状態では総脂肪量の5〜8%だが、閉経後では15〜20% に増加している可能性がある。(20)


肥満と内臓脂肪型体脂肪分布の医学的合併症
閉経後の肥満女性の方が全体的な死亡リスクが高く、BMI>29の女性では心血管死亡率が4倍に増加する。(21)
肥満は、特に内臓脂肪が増加すると、2型糖尿病、高脂血症、高血圧などのいくつかの有害な代謝障害を引き起こす可能性があります。(14)肥満は乳癌や子宮癌など特定の癌リスクも増加させる。
さらに、すべての癌による死亡リスクは、米国成人を対象とした大規模な前向き研究で正常体重の女性と比較して40以上のBMIの女性では約62%高かった。(24)
過体重/肥満女性は更年期移行時にひどい火照りを頻繁に起こす傾向があり、これらの症状は標準体重の女性に比べて頻繁に訴えている傾向が見られる。(6)
しかし、体重減少は血管運動症状の改善に関連する。
心理社会的な観点から、中年での体重増加は、感情的健康、自己イメージ、および親密なパートナー関係に悪影響を及ぼすことがある。これらのいずれか単独または組み合わせると性機能障害の要因となり得る。(7)


マネージメントへの学際的アプローチ
閉経周辺期および閉経後の女性をケアする臨床医は肥満をスクリーニングし、特に求められなくともBMIが高くなったすべての女性に適切な体重管理カウンセリングを提供するべきである。理想的な体重管理プログラムは、食習慣の変化、身体活動およびこれらの行動変化を可能にする心理的サポートを含む多要素行動介入である。(25)
専門医のサービスは多くの患者に利用可能ではないが、医療従事者、行動心理学者、栄養士、運動スペシャリスト、ライフスタイル指導者を含むチームベースのアプローチによる体重減少の介入が最も効果的である。(25)

医師は、関節痛/閉塞性睡眠時無呼吸/体重に影響を与える薬剤など、生活習慣の変化を実行するうえでの医療上の障害を評価する必要がある。ライフスタイルの変化は短期的な戦略ではなく生涯にわたる長い旅なのです。

医師は、適切な教育、励まし、サポート、そして失望を避けるための現実的な目標設定を提供する上で重要な役割を果たしている。集中的なライフスタイル介入プログラムは、6〜12ヶ月で約6%〜8%の平均体重減少をもたらすことが予想されている。 5%以上の体重減少は臨床的に有意義であると考えられている。(26)


食事療法の変更
減量に最適な食事は、低脂肪食、低炭水化物食、または高蛋白食いずれなのか議論されている。(27)
しかし、持続的な減量を達成するためには、必ずしもいずれか一つが突出して他より優れているとは言えない。(28)
患者は、多量栄養素の構成比率にかかわらずカロリー制限した低カロリー食を遵守する限り、減量は達成可能なのです。(29,30)
体重減少のためのカロリー制限の根本的な重要性は明白に証明されている。(27)
特定の食事へ遵守能力には個人差があるので、食事勧告する際にはこの点を考慮する必要があります。米国心臓病学会/アメリカ心臓協会/肥満学会は、毎日のカロリー欠損を500〜750 kcalとするよう推奨している。これはカロリー摂取量に換算すると1200〜1500kcal/日となり、殆どの女性にとって平均して0.5kg〜0.75kg/週 の体重減少が期待できる。(25)
食事に含まれる多量栄養素の違いが体重減少に影響することはありませんが、心代謝リスクに影響する可能性はある。(25)
低脂肪食はLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)レベルの改善が期待でき、また低炭水化物食はトリグリセリド(中性脂肪)とHDLコレステロール(善玉コレステロール)レベルがいっそう改善する可能性がある。
しかし、健康上の利点を言及すると、その差は小さいが主にカロリー制限による体重減少の方に分がある。(27)
特定の併存疾患のある肥満女性への最適な栄養素組成についてはさらに調査する必要がある。(25)
しかし、地中海食は特記する価値がある。体重減少が可能であるだけでなく、心血管疾患リスクを低下させることが確証的に示されているからです。(31)
この食事は、果物、野菜、全粒粉、ナッツ、マメ科植物を含む適度な脂肪摂取量と植物由来の食品を重視している。(27)
摂食と絶食を交互に繰り返すインターミッテントカロリー制限は新しい戦略であり、継続的なカロリー制限によるアウトカムと同等である。しかし、この断続的なカロリー制限の持続的な有効性と心血管疾患に及ぼす影響に関する長期的な研究は不十分である。(27)
食事制限を実施するのは患者にとって難しいことである。それゆえ、もし可能であれば食事の置換え、例えば、1日に2回の食事をバーまたはシェイクに置換えて1200〜1400kcalの食事にする、或いは、2回の低カロリースナックに加えて低脂肪の食事にすることなどが考えられる。(27)

サービスが利用可能であれば登録栄養士と相談して、患者のニーズ、嗜好、生活様式に合わせた個別の食事プランを策定する必要がある。患者にはカロリーカウンティングアプやオンラインリソースなどの体重管理ツールを使用することを推奨する必要がある。電子メール、電話、ウェブサイトなどを通じて、体重減少のためのリモート介入は、少なくとも面会カウンセリングと同じくらい有効であるように思われる。(32)


身体活動
中年になっても高レベルの身体活動を続けている女性、或いは、閉経後に身体活動量を増やした女性は、活発でない女性に比べて体重増加の傾向が低い。(2,33)
ライフスタイルを変えることは決して遅くなく、況してや医師は高齢という理由だけで過体重/肥満者へのカウンセリングを差し控えるべきではない。
米国心臓病学会/米国心臓病学会/肥満学会の肥満ガイドラインは、体重減少のために週に150〜175分の身体活動(早歩きなど活発な有酸素運動)を推奨している。(25)
しかし、カロリー制限しないで身体活動量を増やしても、十分な体重減少につながる可能性は低い。逆も真なりで、定期的な運動プログラムや身体活動量を増やさないで食事を制限するだけでは、長続きできる可能性は低い。カロリー枯渇を続けると、基礎代謝率およびエネルギー消費の減少をもたらし、カロリー摂取量の減少効果が低減する。
したがって、体重維持には集中的な運動プログラムが必要である。筋トレは除脂肪体重を改善し、延いては基礎代謝率およびエネルギー消費を増加させるので特に有益である。
また、筋トレをすることで腹部脂肪が減り、除脂肪体重が維持できるので体組成が改善できる。(34)
さらに、定期的に運動すると、実際の体重減少がなくても、インスリン感受性と血糖コントロールが改善され、コレステロール値と血圧が低下し、心血管および全原因死が減少する。(35)

参考:筋トレと基礎代謝率、筋肉の維持、筋トレの減量効果に関しては、こちらで↓詳しく説明しているので参照してください。

第745回 筋肉と代謝量についての都市伝説” をご覧ください!
第53回 筋肉を維持しながら体脂肪を減少させる!
第51回 筋トレと有酸素運動どっちが先?


行動支援
ウェイトマネジメントとはまさに行動変容であり、生涯にわたる健康的な生活習慣を目指して行動を変えることです。したがって、変化する障壁の特定、行動のモニタリング、問題解決、戦略策定、強化への心理的サポートが減量プログラムの重要な要素です。そのようなカウンセリングは、患者のニーズ、嗜好、および利用可能なリソースに基づいて、個々またはグループのセッションで追求することができる。
うつ病や不安などの心理的問題を管理することも重要であり、患者の健康的な生活習慣を損なう可能性があります。これらの同じ行に沿って、女性は睡眠障害やストレスについてスクリーニングされ、これらの問題を管理するための適切な治療戦略が提供されるべきである。


減量後の体重増加
体重減少は集中的なライフスタイル介入で最初のうちは比較的容易にできるが、殆どの患者は継続的に努力しても、体重を維持することは困難である。患者の半分は3〜5年以内にベースライン体重に戻る。(25)
これは肥満管理において重大な問題となっている。
いわゆる停滞期や減量後の再増加は、食欲の代償性変化と体重増加を促すエネルギー調節経路に起因すると考えられており、このことは十分に知っておく必要がある。
体重減少は予測を超えて総エネルギー消費量の長期的な減少をもたらす。故に、減量後の再増加を防ぐためには、更なる集中的なライフスタイル介入の努力が必要である。(36)

この他に減量後の体重を維持するための要因として、食事計画の遵守、良好な社会的支援システム、問題解決能力があるが、リバウンドのリスクとしては感情的な摂食、限定された身体活動、サポートの欠如などが挙げられる。
一貫した行動カウンセリングと集中的な身体活動(200-300分/週)はリバウンドを防ぐのに役立つ。(25,37)


更年期ホルモン療法
更年期になって間もないの女性では禁忌がない場合は、厄介な更年期症状を管理するために更年期ホルモン療法が推奨される。更年期ホルモン療法で体重の増減は認められていないが、体組成の変化には有益であることが首尾一貫して報告されている。(38)
更年期ホルモン療法を受けている女性は、除脂肪体重/インスリン抵抗性/脂質レベルの改善と腹部脂肪の減少がみられる傾向がある。(39)
これらの変化は、若年性更年期障害で更年期ホルモン療法を受けている女性が、受けていない女性に比べて心血管死亡率が低いことを部分的に裏付けているかも入れない。
しかし、更年期ホルモン療法は慢性疾患の予防や体重増加の予防管理にはお勧めできない。(40)
厄介な血管運動症状の管理のために更年期ホルモン療法を受けている女性は、体脂肪分布への有益性について相談することができる。


減量薬
減量薬は、BMI>30または体重関連の併発症状が少なくとも1つありBMI>27 の女性に提供することができる。(26,41)
減量薬の使用は、ライフスタイル変化の補助として考えるべきで、置き換えることを意図していない。
米国食品医薬品局(FDA)が認可した減量薬は、Liraglutide(GLP-1 receptor agonist)、Lorcaserin(Selective serotonin 2C receptor agonist)、Naltrexone/bupropion SR(食物摂取の制御:メカニズムは不明)、及びPhentermine/topiramate ER(抗てんかん薬トピラマート:食欲を抑え満腹感を高める)である。
しかし、減量薬を継続的に使用しても、ほどほどの有効性であること(約5%〜10%の減量)、費用、潜在的な副作用、および停滞期やリバウンドの可能性があることは課題として残っていることを認識しておくべきである。
したがって、薬物使用は、ライフスタイル変化の追求への動機づけとして減量を最大限にするために考慮すべきことであって、集中的なライフスタイルの介入を試みたにもかかわらず目標通りの減量を達成できない可能性もある。(25)
体重減少のための薬物療法の詳細なレビューは、このコンサイス・レビューの範囲外である。


肥満手術と内視鏡肥満治療
肥満手術は、BMI>40または体重に関連する合併症を有しBMI>35の患者に適応される。肥満手術は医療従事者(通常は内分泌専門医)、心理学者、肥満外科医などの専門家チームによる評価を要す。内視鏡肥満治療は肥満治療の新たなラインであり、術式として胃内バルーン、内視鏡胃形成術、および最近承認された胃内容物を吸引するための経皮的内視鏡胃瘻チューブなどがある。これらの技術は肥満手術よりも侵襲性が低く、薬物治療よりも効果が大きい(約20〜25%減量)。しかし、現在の課題として、保険適用外であることと短期的なアウトカムしかない(胃バルーンの場合)ことが挙げられる。


結論
体重増加と内臓脂肪の増加は中年女性に共通の問題であり、女性の身体的/感情的/心理社会的健康に大きな影響を与える。医療従事者は中年女性の過体重/肥満を積極的にスクリーニングし、適切な教育、治療、サポートを提供することを推奨します。これには健康な生活習慣の採択を妨げる血管運動症状、気分障害、睡眠障害などの中年女性に特有の問題の管理が含まれる。
  
(注)文中の引用文献は論文の最後部に記載されています。


マイコメント:
この論文は健康を主眼として書かれています。
標準体重レベルに減量しても、特定部位のプニョプニョは完全には消え去らず、美容的には恐らく満足できないでしょう。無駄な体脂肪を徹底的に落として理想的なボディメイクを目指すには、基礎知識だけでなくさらに深化した栄養/応用生理学の知識と適切なトレーニングが必要です。しかし、もともと5頭身の人が8頭身になるなんてことは決して起こり得ません。宣伝広告に踊らされて無駄な健康食品やサプリに高額を投じたり、或いは、自分自身を見失って過激なダイエットに走り、免疫性の低下や摂食障害に至るケースが散見されます。因みに、運動のやり過ぎも摂食障害と考えられています。
詳細を述べると長文になるので今回はこれくらいで止めておきます。










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