Nice Body Make・・・よもやま話

アクセスカウンタ

zoom RSS 糖質制限のメリットを究明する!

<<   作成日時 : 2018/01/05 18:40   >>

トラックバック 0 / コメント 0


ネットで検索しても『百家争鳴』『以弁飾知』の有様でウソ情報が飛び交っています。
ここに辿り着いたあなたはLuckyです!

画像


当ブログでは「糖質制限」と「低炭水化物」という言葉を併用していますが、特に深い意味はありません。日本では“糖質制限ダイエット”と呼ぶのが一般的なので単にそう表現しているだけであって、世界的には“Low-carbohydrate diet(低炭水化物食)と称されています。

“お茶碗のご飯を2/3に減らす”、或いは、“1日1食をご飯抜きやパン抜きにする”のも、今流行りの糖質制限ダイエットと誤解している人たちがいますが、これは文字通りどんぶり勘定であって一種のカロリー計算/カロリー制限ダイエットに過ぎません。

世間では糖質制限/低炭水化物食を十把一絡げで語り、栄養学の知識がない人たちに誤解を与えてしまっているのが実状です。
糖質制限/低炭水化物食の概念を分かり易く一覧表にまとめてみました。


<江部医師が主唱する糖質制限>

画像


<低炭水化物食の目安量…学術論文ベース>

画像


わたしはアンチ糖質制限の急先鋒と思われがちですが全くの誤解です。糖質制限そのものを否定しているわけではありません。特定の医師によるセンセーショナルで針小棒大な喧伝手法の在り方に辛口のコメントをしているのです。

あるTV番組に江部医師が登場し、「お腹いっぱい食べて楽々痩せる」、「お肉をいくら食べても太らない」、「炭水化物を摂取さえしなければ、好きなものをいくら食べても良い」といった手軽な印象を植え付ける悪徳ダイエット業者のような紹介をしていたことを鮮明に覚えています。

太古の食文化を前面に押し出して、偏った文化相対主義を以って糖質制限の優位性を語る夏井医師の扇情的/恣意的なアプローチも頂けない。

医師として科学的エビデンス(統計学、医学、栄養学・生理学・生化学)に基づく正攻法で臨んで、有効性と安全性に裏付けられた糖質制限の優位性を証明してくれることを本年は大いに期待します。

また、“2013年の米国糖尿病学会(ADA)の食事療法に関する勧告”で、低炭水化物食をサポートする研究論文は小規模で短期間(〜6ヶ月)のものが多くエビデンスとして不十分であることが明記され、2年或いはそれ以上の長期的で堅牢なエビデンスが望まれている状況下で、山田医師は日本内科学会の英文誌に24名の高齢者を被験者とした6ヶ月のRCT研究を発表しました。この研究を以って、いかにも “糖質制限ダイエットを容認しないのはおかしい”と学会に迫るかのごとき山田医師に対して、“親から良く勉強したら好きなもの買ってあげると云われた子供が、たった30分勉強しただけでおねだりする光景と重なって見えるのは私だけでしょうか”とコメントしたこともありました…この研究も続けていれば2年を超えているのですが、その後も因果関係を示せない観察研究や直近の条件設定にバイアスのある研究を引用して糖質制限の優位性を示唆するのは、私には功を焦っているようにしか見受けられない。

繰り返しますが、わたしは糖質制限にメリットが無いとは言っていません。個別性や目的を考慮した上で、case by caseで戦略/戦術の一つの選択肢として炭水化物の摂取量を抑えることには何ら異議を挟みません。

画像


堅牢な科学的エビデンスが示す糖質制限ダイエット(=低炭水化物食)のメリットは次の通りです。

注意:物事には多かれ少なかれPros and consの二面性が併存します。ここでいうメリットとは単にPros(長所)の部分を指しており、他との比較における絶対的な優位性を意味するものではありません。


糖尿病の食事療法としての低炭水化物食
ADAは2013年の勧告で低炭水化物食を選択肢の一つとして許容しました。しかし、これは成人糖尿病患者の栄養療法として表明されたもので、2型糖尿病の予防および糖尿病合併症/妊娠糖尿病の管理に関する栄養療法は含まれていません。更に、低炭水化物食の優位性が認められた訳でもありません。

第548回 米国糖尿病学会(ADA)が推奨する栄養療法」、「第984回 米国糖尿病学会は低炭水化物食(糖質制限)を“正式に”認可した??」、「第994回 低炭水化物/糖質制限食の真相(米国糖尿病学会)」で詳述していているので参照してください。


てんかん治療食
炭水化物の摂取量を30g未満とするVery Low-Carbohydrate Ketogenic Diet(超低炭水化物ケトン産生食)が、癲癇の治療食として有効であることは、衆目の一致するところでしょう。


インスリン抵抗性の患者が減量する場合
インスリン感受性の高い健常者では高炭水化物食の減量効果が大きく、逆にインスリン抵抗性の患者では低炭水化物食が有効であることが研究で示されています。


代謝的に健康な過体重/肥満者が健康促進や美容を目的とした減量
糖質制限ダイエットはカロリー計算しなくても単品を抜けばいいので、計算能力が劣る人や栄養知識の無い人でも頭を使わず実行できます。

痩せるためにはエネルギー収支バランスをマイナスにしなければいけない。その時に最も注意しなければならないのはたんぱく質(および必須脂肪酸/微量栄養素)の不足です。高タンパク質/高炭水化物の食品は殆どないので、糖質制限ダイエットで単品を抜いてもたんぱく質の必要量は確保しやすい。

加工食品/ファーストフード/ジャンクフードなど食品業界では、 “もっと食べたくなるhyperpalatable foods(超美味の食品)”を製造することが大命題となっています。これら食品は高糖質/高脂肪で、肥満のリスク因子とされる “遊離糖” が多く含まれていますが、糖質制限ダイエットをすることによって結果的に過剰摂取を抑えることが出来ます。ただ、これは糖質制限ダイエットに拘らなくても、トランス脂肪酸・飽和脂肪酸・塩分などと同様に、栄養素バランスを考えるうえで注意すれば解消できる課題であるとも言えます。

実際に、どの人気ダイエット法も減量効果に大した違いはないことは、複数のシステマティックレビュー/メタアナリシス研究が示しています…『第749回 人気ダイエットの減量効果を比較した』、『第780回 人気ダイエットの減量効果は五十歩百歩』、『第849回 商業ベースのダイエットプログラムの有効性

庶民の知恵としての諺は、知恵ある者より知恵なき者に対して愛着の心と救いの手を寄せます。Lyleが “第426回 食べる順番と組合せダイエット” で指摘しているように、“Ignorance is bliss(無知は至福)”という諺がありますが、確かにシンプルなダイエットは魅力的でしょう。しかし、知ること(知識)は生きることと同じように大切なことであり、限られた知恵しか持たぬ者がやがて限界に突き当たるように、糖質制限ダイエットにおいてもやがてプラトー(いわゆる停滞期)の壁に突き当たり戸惑うことになります。

ついでながら、
インスリンの特定作用のみを捉えて悪玉ホルモンと決めつけ、炭水化物を総じて毒物扱いする人が多いですが、これは偏った考え方です。同じ糖質でもブドウ糖と果糖の代謝経路は大きく異なります。摂取した糖質は胃腸で単糖類ブドウ糖と果糖に分解され、ブドウ糖は小腸から吸収されて血液中に入りますが、果糖は殆どが肝臓で直接代謝されます。
詳しくは “ダイエットのABC…食欲とうまく付き合うには?” で説明しているので参照してください。


健常者が筋肉の減少を抑えて一桁の体脂肪率を目指す場合
体脂肪率が低くなるにつれて体脂肪の分解は難しくなるので、体脂肪分解を促進する短期的/限定的なテクニックとして低炭水化物食は有効です。

脂肪の減少にはMobilization、Transport、及びOxidation (burning)の3つのステップがあることを思い出してください。
男性で体脂肪35%以上そして女性で40%以上の重度肥満者では、血中の脂肪酸が過剰になり酸化が損なわれるので特別なcareが必要です。

「Mobilization」とは動員という意味で、脂肪細胞内に蓄積された体脂肪が脂肪酸に分解され、血中に放出されることです。
「Transport」とは「搬送」という意味であり、分解され血液中に放出された脂肪酸が、アルブミンと結合して血中搬送されることです。男性の下腹や腰部、女性の太ももやヒップの頑固な体脂肪が話題となりますが、これは血流と「Transport」が大きく関係します。
「Oxidation (burning)」とは、脂肪の酸化、すなわち骨格筋、肝臓、心臓などの組織内にある脂肪酸の燃焼のことです。

人間にはホメオスタシスという機能があり、痩せていくに連れて脂肪細胞からの脂肪分解をより難しくさせていきます。具体的に言うと、男性では体脂肪12−15%、女性では19−22%の場合には、脂肪の「Mobilization」と「Transport」は問題となりますが、「燃焼」については、プロセスを高めるための筋グリコーゲン枯渇といった戦略はとられるものの、基本的に大した問題ではありません。
脂肪の燃焼が問題となるのは、男性で体脂肪35%以上、女性で40%以上の超肥満者の場合で、血中の脂肪酸が過剰になり酸化が損なわれるからです。

これら二つの中間値、つまり、男性の体脂肪率15−35%、女性の場合22−40%の場合には、「Mobilization」、「Transport」、「Burning」のいずれも特筆するような問題はありません。

しかし、男性で15%以下の体脂肪率、女性で22%以下の人が、さらに体脂肪率を下げようとする場合には、MobilizationおよびTransportを補うために、空腹時の有酸素運動を含めて戦略的方策が必要となってきます。

次回は、筋肉の減少を抑えながら体脂肪率を極限まで落とす“The Ultimate Diet UD2.0”について詳述します。

ketogenic dietの種類
・standard ketogenic diet (SKD)
・targeted ketogenic diet (TKD)
・cyclical ketogenic diet (CKD)

SKDの特色としては、エクササイズしない人たちや低中強度の有酸素運動を併行する人たちには向いていますが、高強度ウェイトトレーニングをする人たちには、運動パフォーマンスが低下するので最適ではありません。

TKDはウェイトトレーニング前後に集中してカーボローディングするやり方で、“The TKD is a compromise approach between the SKD and the CKD” 、“The TKD will allow individuals on a ketogenic diet to perform high intensity activity” とLyleは説明しています 。

従来は、“Get Fucking Huge & Lean Gaining…クソでかい体にしてから脂肪を削ぎ落す”というやり方が主流でしたが、CKD(シクリカルダイエット)は “Bulk a Little & Cut a Little…数日から一週間程度といった短いサイクルでアナボリックフェーズとカタボリックフェーズを繰り返すプロトコルで用いられるダイエット方式です。 具体的なプロトコルとしては、Lyleの The Ultimate Diet 2.0、や Martin Berkhan の Leangains がこれに相当します。

因みに、Lyleは典型的な低炭水化物/高タンパク食をタンパク質30%/炭水化物20%(100g)以下/脂質50%以上としており、UD2.0のカタボリックフェーズでは20%以下(凡そ65〜70g)の炭水化物を推奨しています。





テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

糖質制限のメリットを究明する! Nice Body Make・・・よもやま話/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる