第104回 BMI vs BAI(Body Adiposity Index)


Updated 2011/10/16

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肥満度指数と云われるBMI(Body Mass Index)は、医学的な健康指標であって、美容指標ではありません。

しかも、健康指標と云っても、あくまでも基礎水準程度の目安にしか過ぎず、個人の健康管理に使うべきものではありません。
なぜなら、理想的な体重を求めようとするなら、年齢、性別、身長、筋肉量、脂肪量、骨密度といった体組成値などの要因も考慮する必要があるからです。
しかし、BMIは単純に、「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で算出され、医学的に最も病気が少ない数値として22が標準値なっています。

BMIは200年近く使用されてきましたが、近年では問題点が浮き彫りになっています。
具体的に云うと、ウエスト、大腿部、胸囲、ヒップなどのサイズが考慮されていないので、内臓脂肪でお腹ポッコリであっても、BMI値が低ければ正常と判定され、また筋量アップして引き締まったビルダーの体格でも、BMI値が高ければ肥満ということになってしまいます。
特に、ダイエット&フィットネスでスリムになりたいと願う人達とっては、個人の美的感覚の違いも有るでしょうが、BMI値が幾ら標準値であっても、お腹モッコリ・下半身デブでは誰も満足しないでしょう。

このようなBMIの不備を補う方法として、WC(Waist Circumference:腹周)の測定やWHR(Waist to Hip Ratio:ウエストヒップ比率)という年代や性別に応じたくびれ度を判定する基準が考案されました。美容体重が理想的か、そして深刻な健康障害がないかどうかを知るには、BMI よりは WHR の方がBetterと言えるでしょう。WHRの詳細はネットで簡単に調べることが出来ます。
しかし、WHRでも身体の総脂肪率、つまり筋肉・脂肪比を正確に計測出来ません。LBM(除脂肪体重)といった測定方法もありますが、簡単手軽に出来るものではありません。

最新ニュースとして、南カリフォルニア大学の研究者Richard Bergman氏が、新しい体格指数BAI(Body Adiposity Index)を考案し、その詳細がU.S. National Library of MedicineのPub Medに、「Better Index of Body Adiposity」というタイトルで掲載されました(2011年5月19日)
脂肪の測定方法としては、第88回の「1%の体脂肪率に一喜一憂していませんか」で書いたように、水中体重法、空気置換法、二重エネルギーX線吸収法(DEXA)、キャリバー法(皮下脂肪厚法)、生体インピーダンス法、更にその他に大掛かりな装置を必要とするCT法、MRI法、体内カリウム測定法、超音波法、近赤外分光法、六フッ化硫黄希釈法等がありますが、BAI(Body Adiposity Index)とは、このうちの二重エネルギーX線吸収法での計測データを反映し、ヒップサイズと身長から適正体格指数を計算するものです。
具体的な計算方法は、ヒップ(cm)÷身長(m)1.5乗-18です。
研究者は「体重を計る必要がなく、巻き尺1つでより正確な肥満度指数を計算できる」としています。
なお、BAI値の自動計算とBMIとの対比は、「BAI Calculator With BMI Comparison」で検索すれば、簡単にヒットします。

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