第180 らくらくインターバルトレーニングでメタボ解消!


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高度に文明化された社会生活の中で、「飽食とセデンタリーの文化」が生まれ、多くの人達が現代病と呼ばれる肥満や生活習慣病で悩むようになりました。
セデンタリー(sedentary)とは座りがちという意味ですが、“ラクして稼ぐ”、“ラクして痩せる”という考え方をする人達が目立ちます。

今回ご紹介する研究論文は、このような風潮の中で、“健康促進するための最小限の運動量”を標榜したもので、“Towards the minimal amount of exercise for improving metabolic health: beneficial effects of reduced-exertion high-intensity interval training.”というタイトルで、European Journal of Applied Physiologyに2011年11月29日付で掲載されました。
因みに、REHIIT(reduced-exertion high-intensity interval training.)とは、“運動強度を弱めたインターバルトレーニング”という意味で、この研究で科学者が名付けた造語です。

記事(Abstract)和訳:
高強度インターバルトレーニングは、従来型の有酸素運動に比べて疲労感は高いものの、時間効率の点で優れているとされてきました。今回の研究目的は、REHIITがインスリン抵抗性と有酸素能力にどのように影響するかを調べることです。

被験者
年齢23歳以下の29名の健常のセデンタリーの若者を、無作為方式で二つのグループに分けた。
ひとつはREHIITグループ:男性7名、女性8名
もうひとつは何時もの通りのセデンタリーなライフスタイルのグループ:男性6名、女性8名

実験方法
REHIITグループのエクササイズ内容:
・6週間に亘る週3回のセッション
・各セッションは低強度(60W)のサイクリング10分間と1~2回の10~20秒のオールアウト・スプリントとした。

75gグルコース投与の経口耐糖能試験(OGTT)で、有酸素能力、グルコース、及びインスリンの反応が、運動前と運動3日後の血液検査で測定された。

自覚的運動強度(RPE:13±1)は相対的に低いが、REHIIT後の男性グループのインスリン抵抗性は顕著に28%上昇した(P<0.05)。

VO2Maxは、男性+15%/女性12%で同じような数値(P<0.01)だが、経口耐糖能試験で測定されたグルコース/インスリンAUCは各々-12%/-39%で、しかもREHIITの男性にだけ示された。
(註)AUC:Area Under Curveのことで、一般には薬剤投与後の血中の薬物(代謝物も含む)の濃度変化曲線で曲線下の面積です(積分値)。

結論
リサーチャーは、「この新しいスタイルの運動はフィージブルであり、代謝と有酸素能力を健全に促進させることがわかった。REHIITは、2型糖尿病のリスク要因の改善面では、純粋的に時間効率の良いエクササイズとして、高強度インターバルトレーニングや従来式の有酸素運動の代替として考えても良いだろう」と言っています。

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