第341回 HIIT vs FMD


画像


高強度インターバルトレーニング(HIIT)は、血流依存性血管拡張反応(FMD)を急性的に改善する!
FMDとは、血流量の増加により刺激された血管内皮から血管拡張物質亜鉛化窒素が放出され、血管が拡張する反応のことです。

Medicine & Science in Sports & Exercise
November 2012 - Volume 44 - Issue 11
Flow-Mediated Dilation Is Acutely Improved after High-Intensity Interval Exercise

目的:
血管内皮が正常に機能していると、血管は若くキレイに保たれ、血液はサラサラと流れますが、機能が低下すると心血管疾患を引き起こしやすくなります。
慢性的な運動トレーニングは、心血管疾患の患者の血管内皮機能を改善しますが、単一のエクササイズへの急性内皮応答に関する文献は、一貫性を欠いているのが現状です。そこでこの研究では、自転車エルゴメーターによる低~中ほどほどな強度の持久力エクササイズ(END)と低ボリュームの高強度インターバルエクササイズ(HIT)の単一エクササイズが、内皮機能に同じく急性変化をもたらしたかどうかを検討しました。

方法:
冠動脈疾患(CAD)の患者10名(年齢66±11歳)を被験者として、ENDとHIT のエクササイズを行なわせました。内皮依存性機能は運動前と運動後60分の上腕動脈のFMDで評価した。上腕動脈径と速度は、5分間虚血状態の前後に都度ドップラー超音波を用いて決定した。内皮非依存性機能はニトログリセリンの0.4 mgの舌下投与量を用いて評価した。

結果:
トータルワークは、HIIT(93 ± 28 kJ)に比べて、END (166 ± 52 kJ)の方が高かった(P < 0.001)

内皮依存性機能は、ENDおよびHIITの差異なく、いずれも改善した(P=0.01)
END:運動前0.24 ± 0.18 mm、運動後0.31 ± 0.24 mm
HIIT:運動前0.25 ± 0.13 mm、運動後0.29 ± 0.13 mm

曲線下のせん断破面率にノーマライズされたFMDの時間効果は、END後(運動前0.005±0.004、運動後0.010±0.011)、HIIT後(運動前0.005±0.004、運動後0.009± 0.011)共に認められた(P = 0.02)

内皮非依存性機能の応答はEND及びHIIT共に不変でした(P> 0.05)

結論:
END及びHIITは運動強度の差にも拘わらず、両者ともに安静時の機能障害を有する人たちの上腕動脈の内皮依存性機能で、同様の急性的高まりををもたらした。