第370回 筋力のない青少年は早死にする!


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研究目的:
思春期の筋力が、総死亡率と死因別早期死亡率(55歳未満で死亡)にいかに関連しているかを調べることである。

デザイン:
前向きコホート研究

設定:
16~19歳の1 142 599名のスウェーデン男性を対象として、24年間にわたって追跡した。

主要評価項目:
調査開始時に、収縮期血圧および拡張期血圧とBMI(肥満指数)の測定と、膝伸展・ハンドグリップ・肘の屈曲強度の試験を行った。
Cox の比例ハザードモデルを用いた回帰分析を行った。

結果:
24年の中央値フォローアップ期間中に、26145名が死亡した。
その原因として、心血管疾患(7.8%)や癌(14.9%)よりも、自殺が(22.3%)が目立った。

膝伸展とハンドグリップテストで筋力が高かった青少年は、BMIや血圧とは無関係に、心血管疾患などの原因による早死率リスクは20~35%低かった。因みに、がんとの関連性は観察されなかった。

より強靭な青少年は、自殺リスクは20〜30%低く、統合失調症や気分障害など精神医学的診断を受けることも15~65%低かった.
筋力の最も低い青少年は、死因別死亡率のリスクが遥かに高かった。

年間10万人当たりの総死亡率の範囲は、最弱122.3から最強86.9であった。
内訳として、心血管系疾患による死亡率は.5~5.6、自殺による死亡率は24.6~ 16.9であった。

結論:
青少年の筋力低下は、自殺や心血管疾患など青年期における主要な死亡原因の危険因子である。全死因死亡率で観察された効果量は、BMIや高血圧と云ったすでに分かっているリスク要因と同等であった。

引用記事
BMJ
Nov20 2012
Muscular strength in male adolescents and premature death: cohort study of one million participants