第497回 飲水のダイエット効果?


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American Journal of Clinical Nutrition
August 2013
Association between water consumption and body weight outcomes: a systematic review

研究タイトル:
飲水と体重の関連性

背景:
飲料水は、ダイエットの手段として推奨されているが、エビデンスは存在しない。

目的:
本研究では、成人の飲水と体重の関連性についての既存の証拠をまとめた。

デザイン:
システマティックレビューでは、MEDLINE/EMBASE/CINAHL/COCHRANEの電子データベース、PubMed機能の活用や手作業、及び専門家の提言を基に研究文献を検索した
18歳を超える成人を被験者とし、 “飲水と体重/BMI/肥満度の関連性” を報告している研究を対象とした。

結果:
4963件の検索記録の中から、11件のオリジナル研究と2件のシステマティックレビューを対象とした。
減量や体重維持の為に食事管理を行っている被験者についての無作為化比較試験、非ランダム化対照試験、観察縦断的研究では、“減量or維持のプログラム”を行いつつ飲水量を増やすと、“減量or維持のプログラム”のみ実施している人と比べ、2~3か月後に体重が減ったことが示された。
減量や体重維持の為に食事管理を行っておらず、体重にバラツキのある一般の人たちを対象にした2件の短期無作為化試験では、飲水が体重に及ぼす影響は認められなかった。
6件の横断的研究では内容に一貫性がなかった。

結論:
減量or維持のために食事管理を行っている人たちに関する研究では、飲水量を増やすことで減量効果があることが示されたが、体重にバラツキのある一般人を対象とした研究では、内容に一貫性が認められなかった。
飲水と体重との関連性に関るエビデンスは、良質の研究が欠如しているために、依然として信頼度に欠ける。

マイコメント
第216回 肥満 vs ソフトドリンクで、カロリー飲料をノンカロリー飲料に置き換えることにより、平均減量は2%~2.5%減となったと報告されています。上述の水を飲んで痩せたと云うのも、こういう研究も含まれていることでしょう。簡単に言うと、水そのものには脂肪燃焼を高める作用など無く、ノーカロリーの飲水に置き換えることによって、アンダーカロリーになり痩せただけの話だと思います。

アップデート(2013年9月20日) 
USA Today
Sept12 2013
“First lady's push to drink more water draws criticism”

健康促進のために "Drink just one more glass of water a day“ と、オバマ大統領夫人が飲水奨励をスピーチしたことで、専門家たちから非難の声が上がっています。
Pennsylvania大学のStanley Goldfarb教授は、『科学的根拠のない話であり、ホワイトハウスが水の利点を過大評価するのはおかしい。喉が乾いたら飲む・・・ただそれだけのことである』と非常に手厳しい。

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