第528回 男性の性欲減退はエストロゲン欠乏に因る


従来、性腺機能低下症はテストステロンの欠乏のみに因るものとされてきました。
しかし、20歳~50歳の男性300人以上を対象に調査を行った結果、『エストロゲンの欠乏で性欲の減退が現れ、テストステロンの減少で勃起機能に障害が生じること』、更に『テストステロンは除脂肪体重(LBM)と筋量/筋力に関係し、一方エストロゲンは体脂肪の蓄積に関係すること』が報じられました。

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Massachusetts General Hospital
2013 Sep11
“Testosterone deficiency not the only cause of age-associated changes in men”

<引用記事>
AFP BB News 2013 Sept12

これまで、男性の性腺機能低下症・・・体に異常を来すほどの性ホルモンの分泌機能が急激に低下する障害・・・との診断は、単にテストステロン値の計測のみで判断されてきた。

男性の体では、テストステロンの一部がエストロゲンへと変わるため、テストステロンの分泌能力と体内の女性ホルモンの量は緊密な関係にある。そのため性腺機能低下症の男性に、どのホルモンをどれだけ投与するのかの判断はとても難しいものとなっている。

これを判断するため、研究チームは体内のホルモン分泌能力が抑制された20歳~50歳の男性300人以上を対象に調査を行った。調査では、半分の被験者に1日分のテストステロンジェルとエストロゲンへの変換を抑制する薬、残る被験者にはジェルと共にプラシーボ(偽薬)が16週間にわたり毎日与えられた。

調査の結果、テストステロンは除脂肪体重(LBM)と筋肉の強度を調節し、一方のエストロゲンは体脂肪の蓄積に深く関係していたことが分かった。

性機能面では両ホルモンともに関係していた。エストロゲンの欠乏で性欲の減退が現れ、テストステロンの減少で勃起機能に障害が生じるという。

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