第784回 加糖飲料は青少年の代謝に悪影響を及ぼさない?


米国ミズーリ大学の研究チームから、適量の高果糖や高ブドウ糖入りの飲料を短期間(2週間)飲んでも、体重が安定しアクティブな青少年(15歳~20歳)の代謝健康に特異的な影響を殆ど及ぼさなかったという報告がありました。

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American Journal of Clinical Nutrition
September 2014 vol.100 no.3 796-805
Moderate amounts of fructose- or glucose-sweetened beverages do not differentially alter metabolic health in male and female adolescents

論文タイトル:
適量のフルクトースorグルコース加糖飲料は特異的に青少年の代謝健康を変えない

背景:
年齢層別では青少年がより沢山の加糖飲料を飲んでいるが、青少年の代謝健康に加糖飲料が種類別にどのように影響するかは明らかになっていない。

目的:
15~20歳の青少年を対象にして、高果糖飲料(HF)および高ブドウ糖飲料(HG)の2週間の摂取が代謝健康に及ぼす影響を比較することであった。

デザイン:
均衡バランス方式
単盲検
青少年の男女40名を被験者として、果糖50g+ブドウ糖15g 又はブドウ糖50g+果糖 15g入りの飲料710mlを通常の任意食に加えて2週間割り当てた。
さらに、被験者には試験中に同様レベルの身体活動をやってもらった。
各試験の後に、インスリン感受性(QUICKI)及びインスリン抵抗性(HOMA-IR)、空腹時および食後のグルコース、乳酸塩、脂質、コレステロール、インスリン、C-ペプチド、インスリン分泌、およびHFまたはHG混合飲料に対するクリアランス応答を評価した。

結果:
体重、QUICKI(全身インスリン感受性)、HOMA-IR(肝臓インスリン抵抗性)、および空腹時脂質、コレステロール、グルコース、乳酸、インスリン分泌またはクリアランスは試験間で差異は認められなかった。空腹時HDLおよびHDL3コレステロール濃度は、男性よりも女性が~10-31%大きかった(P <0.05)。
食後トリグリセリド、HDLコレステロール、HDL3コレステロール、およびグルコース濃度は、HF飲料およびHG飲料間で差は認められなかった。曲線下乳酸増分面積はHF飲料が~3.7倍大きかったのに対し(P<0.05)、インスリン分泌はHG飲料が19%大きかった(P<0.05)。

結論:
体重が安定し身体活動が活発な青少年では、適量の高果糖 (HF)飲料および高ブドウ糖 (HG)飲料を2週間摂取しても、空腹時および食後のコレステロール、トリアシルグリセロール(トリグリセリド=中性脂肪)、グルコース、または肝臓のインスリンクリアランスに特異的に影響しなかった。この試験はNCT02058914としてclinicaltrials.govに登録されました。

マイコメント
ソフトドリンクに含まれる果糖はメーカーや種類によってバラツキがありますが、目安としてはソーダ12オンス缶(360ml)に約25gの果糖が含まれています。従って、被験者は加糖飲料360ml缶を2本程度飲んだことになります。運動量については、1日の平均歩数は女性8,000歩/男性10,000歩でした。被験者はアスリートではなくライフスタイルがアクティブな青少年です。

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