第808回 健康関連の研究についてのプレスリリースは誇張が多い


健康関連ニュースにおける誇張報道/センセーショナリズム/過大警告の問題は、メディアやジャーナリストだけでなく、大学や組織から発表されたプレスリリースにも大きな責任があるようだ。

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研究タイトル:
健康関連の科学ニュースの誇張と大学プレスリリースとの関連性:後向き観察研究

目的:
研究から引き出された主な結論に対する歪曲、誇張、或いは書換えは、読者の健康絡みの行動に影響を与えかねない。本研究の目的は、その原因(プレスリリース又はニュース)を同定することである。

デザイン:
後向き定量的コンテンツ分析

セッティング:

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主要評価項目:
関連する査読論文の内容の域を飛び越えて誇張しているプレスリリースを3分類した。
(A)読者へ行動習慣を変更するようにアドバイスしているもの
(B)相関研究から引き出された因果関係を主張しているもの
(C)動物モデルの結果をヒトに類推適用しているもの

結果:
誇張されたアドバイスが含まれるプレスリリースは40%(95%CI 33%~46%)、因果関係を誇張したものは33%(95% CI 26%~40%)、動物での実験結果をヒトに当てはめたものが36% (95% CI 28%~46%)であった。
プレスリリースにそのような誇張が含まれている場合、ニュースの誇張タイプも同様で各々58% (95% CI 48%~68%)、81% (95% CI 70%~93%)、86% (95% CI 77%~95%)であった。
プレスリリースに誇張が含まれていない場合、ニュースの誇張タイプは各々17% (95%CI 10%~24%)、18% (95%CI 9%~27%)、10% (95%CI 0%~19%)であった。
各タイプの分析オッズ比は各々6.5 (95%CI 3.5 ~12)、20 (95%CI 7.6 ~51)、56 (95%CI 15~211).であった。
同時に、プレスリリースの誇張がニュースの取り込みを増加させるエビデンスは殆どなかった。

結論:
ニュースの誇張はプレスリリースによる誇張と強く関連している。学術プレスリリースの正確性を改善することが、誤解を招く健康関連のニュースを減らすための重要な機会であろう。

参照文献
BMJ
Dec10 2014
The association between exaggeration in health related science news and academic press releases: retrospective observational study