第922回 低脂肪食は女性の生活の質(QOL)を改善する


米国Emory大学医学部Dr Nanette Wengerらによる研究で、『低脂肪食は50歳以上の女性の健康関連QOL(生活の質)を有意に改善する』ことが分かりました。

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Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics
2015 Sep 16
Low-Fat Dietary Pattern Intervention and Health-Related Quality Of Life: The Women's Health Initiative Randomized Controlled Dietary Modification Trial.

背景:
“集中食事介入プログラム” は、活力やその他の健康関連QOL(HRQoL)上の利点をもたらすと考えられています。
“The Women's Health Initiative Dietary Modification (DM) intervention” には、集中的介入の大規模ランダム化比較試験が含まれています。

目的:
介入が、健康関連QOLの改善/自己報告による健康全般/うつ症状/認知機能/睡眠の質に関連しているかどうかを評価します。

デザイン:
ランダム化比較試験
intent to treat分析

参加者:
1993年から1998年の間に全米40拠点のクリニカルセンターで募集した50歳〜79歳の女性48,835名を対象としました。
資格基準はベースラインでの脂質の摂取量がトータルカロリーの32%以上とし、大腸がんや乳癌の既往歴、最近発症の他のがん、1型糖尿病、または医学的に生存予測3年未満の状態にある女性は除外しました。

介入:
目標は、1日当たりの脂質の摂取カロリーを20%に減らし/野菜や果物は5人前に増やし/穀物を6人前に増やすことで、グループセッションは初年目は計18回、その後は四半期ごとに開催しました。

主要評価項目:
健康関連の生活の質(HRQoL)は、ベースライン時/1年目/約8年の追跡調査完了時に、“RAND 36-Item Health Survey” を用いて評価しました。

統計分析:
HRQoLスコアの平均変化は、線形モデルを用いて無作為化群と比較しました。

結果:
1年間の追跡調査で、“一般的な健康”については対照群と比較して介入群で1.7ユニット(95% CI 1.5, 2.0)の変化差が認められました。
The Women's Health Initiative Dietary Modification (DM)介入を行うことで下記の改善が見られました。
・“身体機能”は2.0ユニット(95% CI 1.7, 2.3)
・“活力”は1.9ユニット(95% CI 1.6, 2.2)
・“全体的な生活の質”は0.09ユニット(95% CI 0.07, 0.12)

結論:
The Women's Health Initiative Dietary Modification (DM)介入で、低脂肪食が健康関連の3つの生活の質(HRQoL)尺度・・・一般的な健康状態/身体機能/活力・・・を僅かながらも有意に改善することが、1年間の追跡調査でわかりました。ベースライン時にBMIの高い女性ほど大きな改善が見られました。

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