第934回 身体活動量はカロリー摂取の調節不全と体重増加に関連する


米国Iowa州立大学、West Virginia大学、South Carolina大学、Colorado大学、Pennington生物医学研究所、及び英国Leeds大学らによる研究報告です。

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American Journal of Clinical Nutrition
First published Nov11, 2015
Low levels of physical activity are associated with dysregulation of energy intake and fat mass gain over 1 year

背景:
これまでの研究では、食欲が低レベルの身体活動で調節不全を起こし、延いてはエネルギーバランスの不均衡が生じて体重増加をもたらすかも知れないことを示唆している。

目的:
本研究の目的は、多数の成人を1年間フォローアップして、エネルギー摂取量、身体活動、食欲、及び体重増加の関連性を検討することであった。

デザイン:
被験者は421名で平均年齢27.6 ± 3.8歳
エネルギー摂取量は、インタビュー形式による思い出し方法や体組成/エネルギー消費量の変容から計算した。
ARMベースのモニターを使用して中程度~高強度の身体活動(MVPA)を計測した。
体組成は二重エネルギーX線吸収で測定した。
食事制限、脱抑制、空腹、食行為のコントロールに対する認識度をアンケート方式で把握した。
ベースラインの時点で、被験者を性別ごとにMVPA(分/ 日)五分位にグループ分けした。測定は3ヶ月ごとに1年間実施した。

結果:
ベースラインでは体重と身体活動の間に逆相関が認められ、最も非アクティブなグループ(15.7 ± 9.9分 MVPA/日, 6062 ± 1778歩/日)の体重が一番大きく(86.3 ± 13.2 kg)、最もアクティブなグループ(174.5 ± 60.5分 MVPA/日, 10260 ± 3087歩/日)の体重が一番低かった(67.5 ± 11.0 kg).

最低5分位の身体活動グループを除いて、算出エネルギー摂取量と身体活動の間には正相関が観察された。
最高5分位と比較して最低5分位の身体活動グループでは、脱抑制(P = 0.07)、食欲をそそる食品への欲求(P = 0.03)のレベルが最も高かった
1年の追跡調査で、MVPA変容とベースライン時の脂肪量を調整後、最も身体活動が低いグループの体脂肪の増加(1.7 ± 0.3 kg)が最も大きかった。
体脂肪増加>3%の確率は、身体活動が中程度グループの人たちに関して言えば、最も非アクティブグループの人たちと同様に高く1.8~3.8倍であった。

結論:
これらの結果は、身体活動の低レベルが体脂肪増加の危険因子であることを示唆している。現行のサンプルでは、エネルギーバランスを達成するための閾値は、1日当たり7116歩に相当する身体活動レベルであり、これは殆どの成人にとって達成可能な活動量である。