第929回 加糖飲料は総エネルギーの過剰摂取につながる


健康な成人がSugars(遊離糖)などを含む加糖飲料を飲むと、1日の総エネルギー摂取量にどのように影響するのか?
フルクトース(果糖)、グルコース(ブドウ糖)、アスパルテーム、高果糖コーンシロップ(HFCS/異性化糖)入りの飲料を比較検討した論文が、米国Fred Hutchinson Cancer Research Center/Seattle Children’s Hospital/Washington大学から発表されました。


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American Journal of Clinical Nutrition
First published Nov4, 2015
No difference in ad libitum energy intake in healthy men and women consuming beverages sweetened with fructose, glucose, or high-fructose corn syrup: a randomized trial

背景:
加糖飲料を飲む人たちは一貫して摂取カロリーが高くなっているが、恐らく液体カロリーに対する不十分な満腹応答がその主たる理由であろう。しかし、フルクトースを摂取するとエネルギー恒常性に関与するキー信号における応答を急性的に誘発できなくなるが、加糖飲料はそんなフルクトースを多量に含んでいる。果糖飲料のフルクトース含有が果糖飲料を飲む人たちのエネルギー摂取量の増加をもたらすかどうかは明らかになっていない。

目的:
加糖飲料に含まれる相対量のフルクトースとグルコースが、自由食によるカロリー摂取を変えるのかどうかを、フルクトース吸収不全のない健康な成人を被験者として8日間の実験を行った。

デザイン:
2件の無作為化、二重盲検、クロスオーバー試験を実施した:フルクトース、グルコース、アスパルテーム入りの甘味飲料(研究A:9名)又はフルクトース、グルコース、高果糖コーンシロップ入りの甘味飲料(研究B:24名)を、それぞれ1日4サービング x 8日間を割り当てて、カロリー総摂取量に及ぼす影響を比較した。
加糖飲料は推定エネルギー必要量の25%、または等量のアスパルテーム甘味飲料で設定し、強制的に飲んでもらった。
固形食品はすべて推定エネルギー必要量の125%の自由食とした。

結果:
研究Aでは、
自由食によるエネルギー摂取量は、アスパルテーム飲料に比べてフルクトース及びグルコース飲料で増えたが(P < 0.003 for each)、フルクトースとグルコースを比べると有意差はなかった。
フルクトース:推定エネルギー必要量の120% ± 10%
グルコース:推定エネルギー必要量の117% ± 12%
アスパルテーム:推定エネルギー必要量の102% ± 15%

研究Bでは、
フルクトース:116% ± 14%
グルコース:116% ± 16%
高果糖コーンシロップ(HFCS/異性化糖):116% ± 16%

結論:
健康な成人では、8日間の自由食によるエネルギー摂取量は、アスパルテーム入り飲料と比べて加糖飲料を飲む人たちでは増加した。エネルギーの過剰摂取は加糖飲料を飲む人たちで観察され、飲料中のフルクトースとグルコースの相対量とは関係なかった。

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