第1099回 有酸素運動は腸内細菌のバランスを変える


食事内容を変えなくても有酸素運動をすることで、いわゆる善玉と呼ばれる腸内細菌アッカーマンシアが増加し、悪玉プロテオバクテリアが減少することが判ったという、フィンランドのユヴァスキュラ大学/ツルク大学らから報告です。

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ダイジェスト

運動が腸内微生物を変えることは最近の研究で示唆されている。
本研究では、セデンタリーで過体重の女性(BMI>27.5)を被験者として、食事内容は変えずに持久性運動を6週間続けると、腸メタゲノムと全身代謝にどのように影響するか調べた。

被験者数19名の内、2名は抗生物質療法中のため除外した。
運動は自転車エルゴメータを用いて試験を行った。強度は30Wで開始し被験者の年齢別HRmaxの85%に達するまで毎分20Wずつ増加させた。

その結果は、食事内容を変えなくても代謝を高めるアッカーマンシアが増加し、大腸菌など炎症性プロテオバクテリアが減少した。
これらの変化は、年齢、体重、体脂肪率、カロリーや繊維摂取量とは無関係であった。

多くの機能性遺伝子はそれほど変わらなかったが、フルクトースおよびアミノ酸代謝に関連する遺伝子は減少した。しかし、大きなVLDL粒子中のリン脂質およびコレステロールの二つの代謝産物が減少しただけで、主要な全身代謝の変化は認められなかった。

また、有酸素運動をすることで炎症誘発性VAP-1(Vascular adhesion protein-1)のアミンオキシダーゼ活性が減少したが、CRPの変化は検出されなかった。
VAP-1の根本的なメカニズムは本研究では決定できなかった。

出典:フルテキスト
Frontiers in Microbiology
2018/10/3
Endurance exercise training has beneficial effects on gut m