第1141回 新型コロナウィルスとインフルエンザについての考察

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新型コロナウィルス感染者が増えています。
2020/4/23で国内感染例11,993人です。
死者は299人です。
連日マスコミは恐怖を煽るような報道をしています。

他方、厚生労働省の人口動態調査によれば、季節性インフルエンザによる日本国内における死亡者数は、2015年は2,262人、2016年は1,463人、2017年は2,569人、2018年は3,325人で平均2400人です。
2019年は1月だけでも1,685人で、1日に50人以上が亡くなっていることがわかりました。
直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念の推計によるインフルエンザによる年間死亡者数の推計では約10,000/年間です。
重症化を防ぐと宣伝されているインフルワクチンや治療薬があるにもかかわらずこの有様です。

これってどうみても新型コロナ以上なのに、なぜ大きな問題として取り上げられないのか不自然さを感じるのは私だけでしょうか?

米国の状況はどうなっているのだろうか?
「米疾病対策センター(CDC)によると、米国ではインフルエンザが原因で毎年少なくとも1万2000人以上が死亡。とりわけ感染が深刻だった17~18年のシーズンには患者数は4500万人に上り、6万1000人が死亡した」ことが産経新聞2020年2月8日に掲載されました。

その他の国ではどうなっているのでしょう?
世界の主要国におけるインフルエンザ死亡数の推移は下記の通りです。
日本やフランスは米国型にシンクロしているようにみえるのが気懸かりです。

主要国のインフルエンザ死亡数 img_e004f8b070938dd746119362ada1829d204180.jpg
(注)近年では、日本における死亡者の8割以上は65歳以上の高齢者です。従って、最近のインフルエンザの流行拡大に関しては高齢化が大きな要因となっているという見方もできます。

インフルエンザについての考察はこれ位にして、新型コロナウィルスに話題を移します。

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新型コロナウィルスとビタミンD

これまで重症化する人は黒人、高齢者、高緯度地方に多いことが報告されています。
米国でのコロナ死亡者の6割から7割が黒人だそうです。
生活環境や衛生状態や医療へのアクセス度合いの問題もあるかもしれませんが、黒人は遺伝的に体内のビタミンDレベルが低いことがわかっています。
高齢者は皮膚の機能が衰えて、ビタミンDの合成能が落ちています。
いずれもビタミンDと関係することから、アイルランドではビタミンDがインフルエンザや新型コロナなどの感染症に有効であるとして、日光浴をいっぱいしましょうと政府が推奨しています。また、スペインでは、新型コロナの治療にビタミンDを使う臨床試験が始まっています。

このような状況下で、ビタミンDがインフルエンザと新型コロナウィルス感染症の予防や治療への有効性/可能性を示す研究論文が、2020年4月2日付けのNutrientsに、“Evidence that Vitamin D Supplementation Could Reduce Risk of Influenza and COVID-19 Infections and Deaths”というタイトルで掲載されました。

論文の主旨は、インフルエンザや新型コロナウィルスのリスクがある人は、感染リスクを軽減するためには、ビタミンD3を最初の数週間は毎日10000IU摂取して体内のビタミンレベルを急速に高め、その後毎日5000IU摂取することを推奨しています。体内のビタミンD濃度25(OH)D の目標値は、40–60 ng/mL (100–150 nmol/L)以上です。また、新型コロナウィルスに感染した人たちの治療には摂取量をさらに高めると有益であろうとしながらも、“これらの推奨事項は更なる大規模集団試験などで最終評価する必要がある”と言っており、現時点では確定的ではありません。

ビタミンDについては、当ブログの“索引:栄養素/ビタミン & ミネラル”で多くの研究論文を取り上げていますが、諸説紛紛の状況です。
今回の論文が推奨するビタミンD3摂取量とビタミンD濃度25(OH)Dはとても高レベルです。この点を含めて追って詳しく説明したいと考えています。

(注1)ビタミンDにはD2~D7の6種類がありますが、生体に必要なのはD2とD3です。
D2はキノコ類に、D3は鮭/サンマ/イワシなどの魚類に多く含まれています。

(注2)食物から取り入れられた、或いは、皮膚から代謝されたビタミンDは、肝臓において25位の炭素の水酸化を受けて、25-ヒドロキシビタミン<別称25(OH)D>となります。







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