第1156回 感染症に対するお上の大きな課題

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歴史を振り返ると、1968年の香港インフルエンザは感染127,086名/死亡985名との記録があり、SARS(重症急性呼吸器症候群)およびMERS(中東呼吸器症候群)も日本でのオーバーシュートは見られなかった。
多くの犠牲者が出た災いは下表の通りで、1918年からのスペイン風邪が1923年の関東大震災の約105,000人を上回る。

今般のCOVID-19は世界保健機関(WHO)が推計する基本再生産数R0=1.4~2.5をベースにして試算すると、集団免疫を獲得するまでに138~276万人の死者数が出ることになる。勿論これは何の対策も採らなかった時の推計ではあるが、他に比べ途轍もなく大きな数字である。それにもかかわらず安倍政権も専門家会議もCOVID-19の死者数をクローズアップして取り上げないのは理解し難い。

災いによる犠牲者グラフ2.png

死者数は国によって大きな差があり、実際の日本の死者数は厳しいロックダウンを実施した国々よりも遥かに少ない。だから黙認しているのだろうか?
それとも、一重にアベノ対策が効を奏したからと思っているのだろうか?

否、アベノ対策には戦略・戦術のミスマッチが目立つ。
加えて、西浦教授のR0=2.5に基づく数理モデルは架空の条件をそろえた抽象的なモデルで、日本の現状把握・分析に基づいたものではない。
故に、西浦モデルに100%依存したアベノ対策は脆弱である。

コレラは細菌によって発症する水系感染症であり、上水道を完備することで多くの命を救えることが分かった。医学がどんなに進歩しても医学だけでは命を救うことはできないのである…(注)ウイルスによって起こる豚熱(旧称:豚コレラ)は細菌で起こるヒトのコレラとは何ら無関係である。

前回の記事でも指摘したが、日本のCOVID-19 死亡者が少ないのは見落とされている何かがきっとある。この重要な課題の探求を疎かにしてはいけない。マスコミや大衆が騒がなくなったからといって放置すべき筋合いのものではない。社会的に鎮まっても、医学的には終息していない。

逆に、やらなければ国家のクライシス管理・リスク管理の不備であり、専門家会議メンバーの怠慢でもあると言っても過言ではあるまい。

インフルエンザでも同様だが、感染予防についての公衆衛生的な対策ばかりでなく、重症化・死亡にも傾注して、科学的な視点から根底にある主要因を可及的速やかに精査してもらいたい。
これら解明はけだし経済的な負担の軽減にもつながるであろう。

Take Home Message
Evidence based medicine(EBM)、Evidence-Based Public Health(EBPH)、Evidence Based Health Policy(EBHP)という言葉が虚しく響く。日本という国は、感染症という分野で科学的根拠(エビデンス)を示せず、ひたすら専門家の経験則に頼る予防医学後進国であることが今回の騒動でよく分かった。上表の通り専門家の意見はエビデンスとしてヒエラルキーの下層にあることを想起して欲しい。

『誰もが、感染を容易に確認でき、安心して治療を受けられ、治ったら普通に生活できる』、こうした流れが重要であるとつくづく思う。最低ラインとしてこの様な環境を構築してもらいたい。来るべき第2波・第3波のオーバーシュートで、高齢者や情報弱者にしわ寄せが行って泣きを見ることがあってはならない。

最後に
M爺さん/sakuraさんへ
COVID-19について、私が書きたかったことは全て書きました。
新しいnoticeableな展開になるまで暫く休みます。


この記事へのコメント

M爺
2020年05月24日 00:43
力作の数々に費やされた時間、ご苦労に心よりお礼を申し上げます。お蔭様でCOVID-19ならびに我が国を含めた各国の実情につき大いに知識が深まりました。我が国の死者数の少なさについては各国もリサーチを続けているようで、遠からず真相の一端が見えてくることを期待しております。
Meddlesome181
2020年05月24日 07:01
M爺さんへ:
ご丁重なメッセージ痛み入ります。


Meddlesome181
2020年05月25日 07:50
To:ニックネーム westwind

クソコメ 迷惑至極
Fuck off!