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zoom RSS 第391回 ミニマリストシューズ

<<   作成日時 : 2013/01/15 07:18   >>

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フォアフット vs かかと着地!
ベアフット vs ミニマリストシューズ vs ランニングシューズ!
果てしなき議論が続いています。

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ベアフットは “裸足” という意味です。
ミニマリスト(最小限主義者)とは、コンピューターや芸術の分野から派生した言葉で、“最小限の美を追求する人たち” を指しますが、現在では「ライフスタイルを簡素化して、時間・空間・心の余裕を楽しむ生き方」をミニマリストライフと呼びます。
ミニマリストランニングとは、「可能な限りシンプルに走ることによって楽しみや成果を得る」ことで、シューズ・ウェアー・技術・ルートだけでなく、精神面など非物理的な側面も含まれます。

ミニマリストシューズ
ミニマリストシューズは、ベアフットシューズとミニマリスト・ランニング・シューズに2大別されます。

ベアフットシューズ
道路上の破片から保護し、且つ、裸足感覚に近いようにデザインされたシューズで、特徴としては、つま先と踵の部分の高低差が無く、靴底の屈曲性が良く、極薄となっています。
モーション幅が大きくなるように写真のように5本指に分割されたタイプが多い。
写真はVibram Five Fingersです。

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ミニマリスト・ランニング・シューズ
ベアフットと従来型のシューズの中間タイプで、足を保護するために靴底が少し厚くデザインされている。ベアフットのようにゼロドロップではないが、自然とフラット着地やフォアフット着地できるように踵部分からのつま先へ僅かながらディクラインしている。
写真はBrooks Pure Projectです。

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背景:

U.S.アーミーとテキサス州のべイラー大学の共同研究:
U.S. Army Medical Department Journal(2012年10月)
“Relationships among self-reported shoe type, footstrike pattern, and injury incidence”

18〜50歳の2509名(男性1254名及び女性1255名)を対象として、シューズ選択傾向、ストライク走法、障害歴について調査した。シューズ選択傾向は、自己報告のストライク走法と大きく関連しており、ベアフット及びミニマリストシューズのランナーの多くは、通常のランニングシューズ群に比較して、フォアフット走法であった。
通常のランニングシューズ群の障害歴は、ミニマリストシューズ群に比較して3.41倍であった。両群の障害率は46.7% vs 13.7%で、障害部位はヒップ、下腿、足首、膝、大腿であった。

North Carolina大学による研究(2012年10月)
“Accuracy of Self-Reported Footstrike Paterns and Loading Rates Associated with Traditional and Minimalist Running Shoes”

この研究は、通常のランニングシューズ群(22名)とミニマリストシューズ群(37名)を対象として、走る前にストライク走法を自己申告してもらい、実際のストライク走法をチェックして自己報告の正確性を調べたものです。
その結果は、自称 “かかと着地” の通常のランニングシューズ群22名のうち、かかと着地するランナーは20名だった(90.9%)、他方、自称 “フォアフット着地” のミニマリストシューズ群37名は、フォアフット着地が23名(65.7%)、かかと着地が12名だった。
ストライク走法に関する自己報告の全体的な正確性は43/57 (75.4%)だった。

ニューヨークタイムズ(2012年10月15日)
米国陸上競技連盟に関与している米ブリガムヤング大学でバイオメカニクス(生物力学)専攻のIain Hunter博士は、1万メートルのオリンピックトライアルで、世界のトップランナーはかかと着地やフラット着地が多く、フォアフットは少ないことを “動画” で示しています。

Medicine & Science in Sports & Exercise(2012年2月23日)
米コロラド大学のRodger Kram博士は、“酸素摂取量は、シューズの質量が100g増えるに伴って約1%高まる” というベアフット優勢の複数の研究に対し、“Metabolic Cost of Running Barefoot versus Shod: Is Lighter Better?” で、“ベアフットとシューズ間の代謝コスト差異に重要な役割をするのは、シューズの質量よりも、むしろランニング経験/着地方法/シューズの構造設計と考えられる” というベアフット有利性を覆す研究結果を発表しました。
同博士は、 “ベアフット vs ランニングシューズ” で紹介したように、クッション性のない固いベルト、シューズ底と同じ厚さ約10mmのクッションベルト付、20mmのクッションベルト付の三種類のトレッドミルで実験結果、約10mmのクッションベルト付での代謝コストがベストであると報告している。長距離走には軽いシューズが良いとか、裸足で走る方が良いとか色々な意見があるが、“クッションのないものは良くない” とコメントしている。

ベアフットがベスト?
このような背景の中で、オーストラリアのDeakin大学、国立スポーツ研究所、Queensland大学らで構成される研究チームは、上級ランナーを被験者として、ベアフット、アスリート用レギュラーシューズ、レーシング用シューズ、ミニマリストシューズそれぞれのランニング力学の変化を調べ、Jan11 2013付けBMJ ジャーナルで発表しました。
写真はNike Free 3.0です。

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British Journal of Sports Medicine - BMJ Journals
Jan11 2013
Running in a minimalist and lightweight shoe is not the same as running barefoot: a biomechanical study

目的:
本研究の目的は、上級ランナーが、ベアフット及びミニマリストシューズで走った時の、ランニング力学の変化を調べ、ミニマリストシューズがベアフットのレプリカたり得るのか決定することである。

方法:
22名の上級ランナーに@ベアフットAミニマリストシューズBレーシング用シューズCアスリート用レギュラーシューズの4通りの方法で野外を走らせ、床反力データと運動力学を収集した。
3D関節モーメントとその後の関節部のパワーとワークをニュートン•オイラー逆動力学を用いて計算した。
反復測定と標準化平均差のための多変量分散分析を用いて、ベアフットと3条件のシューズ間の関節運動学および動力学的変数を統計的に比較した

結果:
膝と足首の運動力学及び運動変数には、ベアフットとシューズ群に有意な差異が認められた。しかし、シューズ間の差異は認められなかった。
ベアフットランニングはシューズ群と比較して、立脚中期で膝屈曲が小さく、ピーク内部膝伸展と外転モーメントで14%減、膝でなされたネガティブワークで24%減であった。
ベアフットの足首はシューズ群と比較して、最初の設置で背屈が小さく、ピーク出力14%増、膝でなされたポジティブワークで19%増であった。

結論:
ベアフットランニングはシューズ群とは異なっていた。ベアフットランニングは膝と足首の関節で行われた仕事量を変えており、このことはランナーの健全性とパフォーマンスに関連しているものと考えられる。

マイコメント
本研究で使用されたレース用シューズはNike Lunaracer、ミニマリストシューズはNike Free 3.0です。因みに、Nike Free 3.0はミニマリストシューズではないという声も上がっています。ミニマリストシューズとして代表的なVibram Five Fingersやヒール10mmのクッション性シューズを使った方が、我々にとってはより参考になったのではないかなと愚考します。
・Nike Free 3.0 v2: 23mm heel, 19mm forefoot = heel-toe drop 4mm
・Vibram Five Fingers KSO: 8mm heel, 8mm forefoot = heel-toe drop 0mm
・Nike Lunaracer: 24mm heel, 18mm forefoot = heel-toe drop 6mm

因みに、heel-toe drop(heel-toe offset)とは詳しく言うと、“(outsole+midsole)heel高さ”、“(outsole+midsole)forefoot高さ”との差を意味します。


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