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<<   作成日時 : 2017/10/13 12:02   >>

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研究論文のbias(偏り)については当ブログでも随所で触れていますが、『生物医学の研究論文の4分の1以上が、結果の解釈を歪めたり、或いは、読者を誤解させて結果がより好ましく見えるように操作している』ことが、オーストラリアSydney大学から報告されました。

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参照文献
Science Daily
Science spin prevalent, researchers warn
Date:September 12, 2017

研究論文
PLOS/Biology
‘Spin’ in published biomedical literature: A methodological systematic review

研究チームは、生物医学の研究論文のいわゆる“spin”あるいは“science hype” について調査した先行学術研究35件のシステマティックレビューを実施した。
その結果、システマティックレビューやメタ解析として同定された論文の26%以上にspinが見られた。この数字は、非無作為化試験に基づいて報告した論文では最大84%になった

スピン(spin)とは、宣伝/広報/メディアの分野では視聴者/読者が問題を好ましく見てくれることを目的とした“バイアスのかかったプレゼンテーション”として広く理解されている。 スピンはscience hype(科学のごまかし)とも言われ、公開された生物医学研究でも起っており、そこでは科学的知見が不適切に過大評価されている。
科学文献では、スピンは結果の解釈を歪めて結果をより好ましく見えるように読者を誤解させる特定の手法を指す。

研究成果の正確な報告と解釈は知識の伝達に不可欠であり、今後の研究/方針/臨床実践の発展にも密接に関係する。しかし、スピンは35件の研究全体にわたって可変的に定義されており、その手法は次の通り多岐多様だった:

・統計的に有意でない結果について不適切な主張をすること

・研究結果でサポートされなかった臨床実践へ不適切な推奨をすること

・因果関係の結論付けができないときに因果関係を導き出すこと

・結論として統計的に有意なデータまたはデータの一部のみを強調するなど選択的に報告すること

・過度に楽観的な要約を書いたり、誤解を招きかねない研究デザインを記述したり、有害事象を過小報告するなど、保証される範囲を超えてデータが好ましいものに見えるように提示すること

レビューした35件の研究のうち19件は、特定の要因がスピンに関連しているかどうか検討していたが、それらの要因はあまりにも多岐にわたっており、研究で導き出された結論とは関連しないと考えられた。

尚、レビューした研究群の著作者、デザイン、分野、期間、助成金、利益相反については、論文中の“Table 1. Characteristics of included reports”を参照願いたい。

結論として、『生物医学研究におけるスピンは、試験・観察研究・診断精度研究・システマティックレビューを含め様々な研究デザインにわたって広まっている。報告書は多様な方法で試験され評価されており、特定された定義やスピンの実践は研究方法によって異なる場合がある。研究分野全体にわたるスピンのより包括的で再現可能な対策を推し進めるためには更なる研究が必要である。 スピンを減らす方法を創出するためには、スピンに寄与する要因、特に研究の文化的および構造的レベルでのさらなる調査が必要です。 編集者や査読者は、正確な研究の解釈と普及を確実にするためにスピンの広範な普及とそれを回避する方法を認識すべきである』と締め括られている。

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<ご参考>
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