第544回 脂肪が蓄積しやすい部位


座りがちな人ほど心膜と胸部内の脂肪が増えます!

画像


摂取した過剰エネルギーは脂肪として沈着します。
皮下脂肪とは皮膚のすぐ下についているつまめる脂肪のことで、内臓脂肪とは、おなかの腸間膜やその周辺にたまっている腹腔内脂肪のことです。いずれも脂肪細胞の中に蓄積されますが、更に余った脂肪はむきだしのまま異所性脂肪として、脳を除く全ての臓器に沈着します。これら以外にIMCL(筋細胞内脂肪)とEMCL(筋細胞外脂肪)があります。

平均年齢65歳の男女539名を被験者として、余暇の身体活動(PA)/座位時間(Sedentary)と脂肪蓄積部位との関連性が、コンピュータ断層撮影と多変量回帰モデルを用いて調べられました。その結果は次の通りです。

人口統計、喫煙、糖尿病、高血圧症、中性脂肪、コレステロールを調整後、
・身体活動が多いほど、胸部内脂肪、皮下脂肪、内臓脂肪、筋肉内脂肪が減少(p<0.05)
・座位時間が多いほど、心膜及び胸部内脂肪が増加(p<0.05)

更にBMIを調整後、
・週ベースでの身体活動単位時間当たり皮下脂肪は1.85 cm2 減少したが(p<0.01)、その他の部位との関連性は認められなかった。
・1日ベースでの座位単位時間当たり心膜脂肪は2.39cm2増加したが(p<0.05)、その他の部位との関連性は認められなかった。
・いずれも腹筋エリアとの関連性は認められなかった。

一般的な炎症マーカーを調整しても影響は殆どなかった。
脂肪と身体活動の関連性は男性でより顕著であった。
座位時間と心膜脂肪との関連性は、座位時間と冠状動脈性心臓病の関連性を示す。

参照文献
Medicine & Science in Sports & Exercise:
Post Acceptance Aug6 2013
Published Ahead-of-Print
Associations of Physical Activity and Sedentary Behavior with Regional Fat Deposition

関連記事
第98回の閉経後の心膜外脂肪