第729回 インターバルウォーキング vs 血糖値コントロール


2型糖尿病患者の血糖値コントロールに対する運動効果は知られているが、最適な運動の種類/強度については明らかではなかった。
従来、高強度運動は、2型糖尿病患者には怪我や継続性の観点から推奨されなかったが、高強度運動が血糖値のコントロールに低強度運動よりも効果があることも事実だった。
今般、デンマークのコペンハーゲン大学Dr Thomas Solomonから、『2型糖尿病患者の血糖値のコントロールには、強度(速度)を変えながらのインターバルウォーキングの方が、エネルギー消費量が同等の一定の速度で歩く連続ウォーキングよりも良い』ことが報告された・・・Science daily(2014年8月4日)


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Diabetologia
Aug7 2014
Mechanisms behind the superior effects of interval vs continuous training on glycaemic control in individuals with type 2 diabetes: a randomised controlled trial

目的/仮説:
パラレル/一部クロスオーバー無作為化比較試験デザインで、連続ウォーキングに比べてインターバルウォーキングが、2型糖尿病を有する個体の血糖コントロールに及ぼす有益な効果の背後にある基礎的メカニズムを解明することを目的とした。
連続ウォーキングよりもインターバルウォーキングの方が、骨格筋インスリンシグナル伝達/インスリン分泌/ディスポジション指数を含むインスリン感受性を改善すると云う仮説を立てた。

方法:
単純ランダム化方式(番号付きで密封されて中身の見えない封筒)によって、被験者(2型糖尿病で外因性インスリン治療なし)は、対照群(8名)、インターバルウォーキング群(12名)、及びエネルギー消費をマッチさせた連続ウォーキング群(12名)の三群に振り分けられた。トレーニングは自由生活下で週5セッション(1セッション60分)行った。
4ヶ月の介入試験前後に、病院でグルコース同位体トレーサー及び骨格筋生検を含むスリーステージ高血糖クランプ試験を実施した。

結果:
血糖コントロールが改善したのはインターバルウォーキング群のみで、インスリン感受性指数(49.8 ± 14.6%; p < 0.001)、末梢グルコース処理(14.5 ± 4.9%; p < 0.05)、及びディスポジション指数(66.2 ± 21.8%; p < 0.001)の増加と一致していた。
対照群と連続ウォーキング群では変化はなかった。
更に、インターバルウォーキングのみが、インスリン刺激性AS160リン酸化の増加(29.0 ± 10.8%; p < 0.05)を介して骨格筋におけるインスリンシグナル伝達を改善した。
“高血糖時” 及び “高血糖+グルカゴン様ペプチド1又はアルギニン注射時”におけるインスリン分泌に変化はなかった。

結論/解釈:
インターバルウォーキングは、エネルギー消費をマッチさせた連続ウォーキングに比べてインスリン分泌を維持し、インスリン感受性とディスポジション指数を改善する。
これらの結果は、トレーニング量ではなく強度を変えながら歩くインターバルウォーキングが、2型糖尿病を有する個体において全身グルコース処理の変化の重要な決定要因であることを示唆している。

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