第730回 プロテイン-ロイシンが持久性運動後の筋タンパク合成に及ぼす線量効果


激しい持久性運動後のプロテイン-ロイシン摂取は筋肉タンパク質合成を高め、筋肉パフォーマンスの回復を改善することが分かっているが、少量摂取では効果はあるのだろうか?

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Medicine & Science in Sports & Exercise:
Post Acceptance: July 14, 2014
Protein-Leucine Fed Dose Effects on Muscle Protein Synthesis After Endurance Exercise.

激しい持久性運動後のプロテイン-ロイシン摂取は筋肉タンパク質合成を高め、筋肉パフォーマンスの回復を改善する。

目的:
持久性運動後に低用量プロテイン-ロイシンをブレンドして摂取すると、筋線維タンパク質の合成速度が高まるかどうかを決定することである。

方法:
クロスオーバーデザイン
被験者はトレーニング経験のある男性12名
100分間の高強度サイクリングを実施
回復時間はトータルで240分
運動後・回復中の最初の90分間に下記のいずれかを4サービング無作為に割り当てた。
・15LEU群:プロテイン70g、ロイシン15g、炭水化物180g、脂質30g
・5LEU群:プロテイン23g、ロイシン5g、炭水化物180g、脂質30g
・対照群:プロテイン0g、ロイシン0g、炭水化物274g、脂質30g

回復期30分後と240分後に筋生検を採取し、L-[ring-13C6]フェニルアラニン混入とウェスタンブロット法でのmTORC1経路のリン酸化によって筋タンパク合成速度を決定した。

結果:
対照群に比べ5LEU群での筋タンパク合成速度は、最大に近い33%(90%信頼水準±12%)の増加を呈した。
対照群:平均及び標準偏差:0.060 & 0.012%/1h
5LEU群:平均及び標準偏差:0.080 & 0.014%/1h

15LEU群(平均0.090/標準偏差0.11%)でも筋タンパク合成速度は増加したが、無視しても良いほどの僅少値だった(13% ±12% vs 5LEU群)
しかし、mTORC1Ser2448のリン酸化は、15LEU群のみで30分後に高まった。
p70S6KThr389、rpS6Ser240/244、および4E-BP1[γ] Ser112リン酸化は、1回目及び2回目ともにプロテイン-ロイシン量を増やすことで高まった。

血清インスリンは対照群と比較して15LEU群で増加したが(60% +/-20%)、5LEU群では影響は認められなかった。

回帰分析では、p70S6Kの-RPS6リン酸化でそれなりの筋タンパク合成が予測されたが、血清ロイシン必須アミノ酸との関連は小さかった。

結論:
プロテイン23gにロイシン5gをブレンドすると、持久性運動後の筋タンパク合成速度は略最大に高まったが、mTORC1の-S6K-RPS6シグナリング/インスリン/アミノ酸への影響は低いようだ。順応とパフォーマンスを最適化するための筋タンパク合成へのプロテイン-ロイシンの定量効果を説明するには更なる研究が必要である。