第828回 グルコサミン+コンドロイチンで変形性膝関節症の痛みが6ヶ月で半減?


グルコサミン及びコンドロイチン単独での効果は科学的に立証されていませんが、両者を組み合わせることで6ヵ月後には膝関節炎の症状を半分に軽減できる可能性が示されました。

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Annals of the Rheumatic diseases
14 January 2015
Combined chondroitin sulfate and glucosamine for painful knee osteoarthritis: a multicentre, randomised, double-blind, non-inferiority trial versus celecoxib

目的:
セレコキシブ(商標名:セレブレックス/セレコックス)は非ステロイド性消炎・鎮痛薬として知られていますが、激しい痛みのある変形性膝関節症の患者への「コンドロイチン硫酸+グルコサミン塩酸塩(CS+GH)」の有効性と安全性についてセレコキシブと対比することである。

方法:
・SYSADOA (MOVES)研究
・フランス、ドイツ、ポーランド、及びスペインでの多施設変形性膝関節症介入試験
・二重盲検
・「コンドロイチン硫酸+グルコサミン塩酸塩(CS+GH)」と「セレコキシブ」の両治療法を対比評価

Kellgren-Lawrence grade2及びgrade3 の変形性膝関節症で中等度から重度の痛み(WOMAC指標score≥301; 0–500 scale)を抱える606名を2群に別けて、一方にはコンドロイチン硫酸400mg+グルコサミン塩酸塩500mgを1日3回、もう一方には毎日セレコキシブ200mgをそれぞれ6ヶ月間割り当てた。

主要評価項目はベースラインから6ヶ月までのWOMAC痛の平均減少
副次評価項目はWOMAC機能と剛性、痛みへ視覚的アナログ尺度、関節腫脹/滲出の存在、WOMAC機能と剛性、痛みへの視覚的アナログ尺度、関節腫脹/滲出の存在、レスキュー薬の消費、リウマチ臨床試験および変形性関節症研究会インターナショナル(OMERACT-OARSI)基準およびEuroQoL-5Dでのアウトカム指標

結果:
WOMACでの痛みの調整平均変化は、コンドロイチン硫酸+グルコサミン塩酸塩では- 185.7 (95%CI -200.3~-171.1)で50.1%の減少、セレコキシブは−186.8 (95%CI -201.7~-171.9)で50.2%の減少がそれぞれ見られ、これらは非劣性マージン−40を満たしている(-1.11; 95% CI-22.0~19.8; p=0.92)

すべての感度分析はその結果と一致していた。 6ヶ月の経過時点で、コンドロイチン硫酸+グルコサミン塩酸塩グループの79.7%及びセレコキシブグループの79.2%がOMERACT-OARSI基準を満たした。

両グループは関節腫脹が認められる状況下で50%を超える減少を誘発した。同様の減少が滲出に対しても見られた。副次評価項目でのその他の差異は認められなかった。有害事象は両群で同様に低かった。

結論:
コンドロイチン硫酸+グルコサミン塩酸塩(CS+GH)は、痛みを伴う変形性膝関節症患者の6ヶ月後の痛み、こわばり、機能制限及び関節腫脹/滲出の減少にセレコキシブと同等の効力を有しており、且つ、安全性においても良好である。

マイコメント
コンドロイチンやグルコサミンは日本では健康食品として売られており、その効能については科学的に立証されてはいません。
サントリーの広告によると、コンドロイチン&グルコサミン360粒入り60日分で販売価格¥7800、1日6粒(コンドロイチン300mg/グルコサミン1200mg)服用するように奨めています。他方、上記の研究で使用された服用量は、コンドロイチン400mg x 1日3回= 1200mg、グルコサミン500mg x 1日3回 = 1500mgですから、サントリーの推奨量では足らないことになります。亦、効果が出る?ための必要量ともなれば、一年間の費用は10万円を遥かに超えてしまいそうですね。

 
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