第1149回 ビタミンDはCOVID-19の感染・重症化リスクを軽減する

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ハーバード大学医学部の教授、且つ、マサチューセッツ州ボストンにあるブリガム・アンド・ウィメンズ・ホスピタルの予防医学部門のチーフでもあるDr. JoAnn Mansonも当ブログで取り上げた研究論文を引用して、ビタミンD補給が新型コロナウイルスの感染リスクと重症化リスクを軽減する可能性があることを指摘しています。

Medscape
Does Vitamin D Protect Against COVID-19?
May 11, 2020

翻訳ソフトを活用しました。
骨の健康や心代謝の健康などのためにビタミンDの欠乏を避けることが重要であることは以前から知られていました。しかし、今ではそれがこれまで以上に重要になっているかもしれません。ビタミンDの状態がCOVID-19感染症の発症リスクや重症度に関連している可能性があるというエビデンスが出てきているのです。

ビタミンDは自然免疫にとって重要であり、ウイルス性疾患に対する免疫機能を高める。また、ビタミンDには免疫調節作用があり、炎症を低下させることもわかっており、これはCOVID-19感染時の呼吸器反応や、実証されているサイトカインの嵐と関連している可能性があります。

また、呼吸器感染症の患者は25-ヒドロキシビタミンDの血中濃度が低い傾向があるという証拠もあります。

COVID-19の患者からもいくつかの証拠が出ている。南アジアの3つの病院で行われた観察研究では、ビタミンD欠乏症の有病率は、重度のCOVID患者では軽度の患者に比べてはるかに高かった。実際、ビタミンD欠乏症で入院した人は、ビタミンDレベルが十分な人に比べて、重症化するリスクが約8倍も高かったのです。

また、急性呼吸器感染症に関するビタミンD補給のランダム化臨床試験メタ解析によるエビデンスもあります。これは2年前のBritish Medical Journalに発表されたもので、ビタミンD補給がこれらの呼吸器感染症の有意な減少と関連していることが示されています。全体では12%の減少にとどまりましたが、ベースライン時に深刻なビタミンD欠乏症(25-ヒドロキシビタミンDの血中濃度が10ng/mL未満など)があった参加者の中では、ビタミンD補給で呼吸器感染症のリスクが70%低下していました。

このように、エビデンスは非常に説得力のあるものになってきています。
ソーシャル ディスタンスを保ちつつ、患者さんに屋外での活動や身体的な活動を促すことが重要です。そうすることで、偶発的に日光を浴びるだけで、皮膚でのビタミンDの合成が増えることになります。

食事も重要です。
皆さんビタミンDの含有量が記載された食品ラベルを読むべきです。
ビタミンDを多く含む食品には、強化乳製品、強化シリアル、脂肪分の多い魚、天日干しキノコなどがあります。

屋外に出ることができず、食事からのビタミンDの摂取量が少ない患者では、ビタミンDサプリメントを検討するのはかなり合理的です。ビタミンDの推奨食事摂取量は600~800IU/日ですが、この間は1000~2000IU/日のビタミンDを含むマルチビタミンやサプリメントが妥当でしょう。

ビタミンDの補給がCOVID-19感染症の発症リスクや重症度の軽減、臨床転帰の改善に役立つかどうかを調べるために、中等度から高用量のビタミンD補給の無作為化臨床試験を計画しているところです。

とりあえず、集団的にビタミンD欠乏症のリスクを減らすような対策を促すことが重要ですね。

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この記事へのコメント

2020年05月14日 16:55
こんにちは、お久しぶりです。

いつもためになる記事を有難うございます。

ところで、日本人は欧米人と比べ、ビタミンDを多く含む魚をよく食べますね。
日本での被害の少なさは、自粛の他にも、このことも関係しているようにも思うんですが、いかがでしょうか?

また、流行の中心となった時期が、欧米と比べてやや遅かったため、
高温、多湿であったこと、
さらには日照が多いことも関係しているようにも思います。
Meddlesome181
2020年05月14日 20:56
東郷さんへ:
コメント有難うございます。
いつもは筋トレ中心なんですが、
今日はtouringでたっぷり紫外線を浴びてきました。